『嘘解きレトリック 第2話』

 第2回は資産家令嬢誘拐事件。浦部鹿乃子は祝左右馬とともにお使いで資産家の藤島家を訪ね、そこで藤島の娘・千代が誘拐されたという知らせが。だが、鹿乃子が特殊能力で見抜いた“嘘”を手がかりに、左右馬は事件を解きほぐしていく。
 原作では、次回に予告されているエピソードのあとに配置された事件ですが、それでも筋書きはほぼ原作通り。序盤、左右馬が近所の子供相手に仕掛けるインチキでの“合図”の出し方が不自然だなー、と思ったんですが、本当にこの合図が重要となるくだりに先駆けて、あえて不慣れさを表現した、と捉えれば問題ない。実際、事件の現場でやっているときはほとんど原作の通りだったし。
 前回よりもオリジナルの表現、場面は増えた印象ですが、それでも徹底した原作尊重、リスペクトっぷりは変わりない。原作ではアホな方法でやっている左右馬の時間稼ぎも、より彼らしいやり口に変更しているのも好感度が高い。特にエピローグ部分、原作の描写を膨らませてひとつの感慨を導き出し、更にもう一段階深く落としている。ここはむしろ唸らされました。
 強いて欠点を挙げるなら、全体に芝居が過剰気味なことですが、これは私の好みの問題です。原作に限りなく寄せたセットと人物像で、原作から大きくはみ出すことなくドラマとして形にしたことはやっぱり賞賛したい。
 次回は左右馬の友人である端崎馨にまつわる事件。これも好きなエピソードなので、どうかたちにしてくれるか楽しみ。

嘘解きレトリック - フジテレビ
嘘解きレトリック - オフィシャルサイト。毎週月曜よる9時放送。鈴鹿央士、松本穂香

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