神も仏もみんなダラダラ。

 ここから年末まで作業中心の日々です……が、それはそれとしてガスは抜きに行く。朝から映画館賞に出かけました。
 もう新宿に縛られる必要はないので、今回は久々にTOHOシネマズ上野です。鑑賞したのは、中村光が2006年から連載する人気漫画を『今日から俺は!!』の福田雄一監督が映画化、イエスと仏陀がバカンスと称して現代日本でゆる~く生活してたら、何故かニチアサ風特撮ドラマに参加させられる羽目になる聖☆おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団』(東宝配給)
 原作読者ではない、けどなんでか以前に公開されたアニメ版は観ていて世界観は知っている、それに福田雄一監督という組み合わせが絶妙すぎたので、俄然観たくなってしまったのです。興玉さんも出てるし。
 ……想像してたより遥かに緩かった。いい意味でも悪い意味でも。
 予習のつもりでちょこっと鑑賞した実写ドラマ第1話の流れをほぼそのまんまもう1回やってる出だしから、もうずっと緩い。だらだらと生活してる神と仏が、訳あってよりだーらだらとニチアサな特撮を制作する流れ、各々の個性を発揮して色んなことで攪乱しつつ撮影を進める過程をつぶさに描――かないところとか、ホントにいちいちいちいち緩いです。
 福田監督らしく、随所にちりばめた小ネタも健在。こと、ニチアサ絡みのネタで暴走してるのは、そこに理解のない方には意味不明なのではなかろうか。個人的には、窪田正孝演じる悪魔マーラの変身です。たぶんこの映画のなかでいちばん頑張ってる。
 細かく笑いを拾いに行くことを優先して、カタルシスの演出とかもしてませんから、合わなきゃとことん退屈だと思います。とりわけ、福田雄一作品ではお馴染みのあの方の、たぶんアドリブであろうくだりをほとんどカットせずに入れているくだりは、「いつまでやってんだよ」と何度もスクリーンに突っ込み入れたくなりました。いや、確かにもうちょっと観たくなるけど、映画なんだからいちおう。
 しかし、そんな悪質な緩さまで、ある意味では徹底して出来ている。パンフレットを読むと、いちおう宗教の専門家も入れていて、実際ギリギリセーフの線は押さえに行っているから、ちゃんとするところはしてるのです……本当に熱心な信者が観たら怒髪天を衝くと思うけど、こういう世界観に寛容なのも日本だし。
 いずれにせよ、こういう緩さが欲しくて観に行ったので、私には何にも文句はない。興玉さん……でなくて藤原竜也はなかなか出てきませんが、がっつり美味しいところをさらっていきました。さすがだ。

 鑑賞後は近くの、今まで訪ねたことのないラーメン店に立ち寄って昼食を摂り、それから帰宅。

TOHOシネマズ上野、スクリーン65入口脇に掲示された『聖☆おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団』チラシ。
TOHOシネマズ上野、スクリーン65入口脇に掲示された『聖☆おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団』チラシ。

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