本日は2カ月一度のお楽しみ、タイタンシネマライブの日です。最近、毎月下旬は作業の追い込みに入って慌ただしく、この時期にシネマライブが被ると落ち着いて観ていられない。上旬ならハシゴしてくる映画を喜々として模索するのですが、諦めてシネマライブだけ観に行く(チケットは早々と取るので、観に行かない、という選択肢はない)、ということもしばしばです。しかし今回、作業の進行がよくて、まだ片付いてはいないけど今月中に余裕で片付く、という状況。なので、気分転換も兼ねて、早々とハシゴする作品を探し始めていた。
――が、今回、びっくりするくらい迷いませんでした。気になっていた作品が、理想の時間に組まれていた。しかもシネマイレージの鑑賞ポイントが貯まっていたので、無料で観られる。いつも、わりと席が取れるギリギリまで悩みがちなのに、今回は最速で確保してました。
シネマライブと同じTOHOシネマズ日比谷にて鑑賞したのは、NHKで何度か放映され一部ですカルト的人気を博した作品がまさかの長篇化、2025年開催の宇宙大万博崩壊の危機に、1971年から招かれたCBGとでたらめの巨人が挑む『大長編 タローマン 万博大爆発』(Asmik Ace配給)。
いや本当になんだこれ。
冒頭からチープな特撮風にでたらめの展開が続いていて、これどうすんだ、と思ってたら、それはそれでちゃんと筋が通ってる。無茶苦茶やっているようでいて伏線がちゃんと機能していて、終盤ちょっとハッとなったり、一種のカタルシスまで生まれたりする。
でたらめ、というよりこれは天邪鬼って言わないかな、と首を傾げたりもしてましたけど、なんだか腑に落ちる作りでほんとーに侮れない。全篇で岡本太郎の言葉を引用しまくって無茶苦茶っぷりを正当化しているけど、そこに確かに岡本太郎の芸術に向けた意識や精神をちゃんと織り込んでいる気がするので、オマージュとしても優秀……たぶん。
現在催されている大阪万博に便乗したように見せかけて、実物に繋がる要素はまっっったく織り込まず、でもそこにもメッセージを投げかけるような結末も絶妙。嵌まらない人には1ミリも嵌まらないでしょうが、少しでも共鳴してしまうと、訳の分からないパワーを注入されてしまう1本。世界には岡本太郎が必要だ。
TOHOシネマズ日比谷、スクリーン2入口前で撮影した『大長編 タローマン 万博大爆発』パンフレット。
鑑賞後、早めの夕食は、うどん茶屋Nというお店へ。このお店、『孤独のグルメ』の室井滋が店主をやっているロールキャベツのお店の回で、五郎さんが入店するか迷っているショットに看板だけ映っていて、もともとうどん好きの私としてはむっちゃくちゃ気になってしまったお店なのです。調べたら美味しそうだし、ちょうど空き時間に行けそうだったので、チェックしていました。幸い、すぐに座れるようなので入店。
注文したのは、一番人気といううま辛肉付けうどん。幾つか注文時点で指定出来る部分がありますが、私はラー油入りの旨辛を選択したくらいで、ほぼデフォルトだった……はず。
麺は胚芽入りだそうです。果たしてそのせいなのか解りませんが、仄かに甘さと香ばしさがあるような気がします。中太ぐらいの、つるつるとしてコシのある麺は歯ごたえ、風味が良好。
そしてつけ汁が美味しい。薄切りの豚肉と紙吹雪くらいに切った油揚げ、そしてネギが散らしてある。程よく脂味のついた肉は甘みが絶妙。ネギと合わせるとさっぱりいただけます。つけ汁ゆえ、そのまま啜るとちょっと濃すぎるのですが、適度に汁を吸った油揚げが、溶け出した肉の風味も加わって非常に美味しい。激辛は苦手だけど、適度な辛さは好き、という私には丁度いい加減で、箸が止まりません。
卓上には胡麻、一味、七味唐辛子が並んでいて、味変も可能。私は途中で胡麻を投じて香ばしさを加え、更に一味を軽く振って辛味を追加。これで麺を食べ終えても汁まで飲める……とまでは言いませんが、でもまあまあ飲める。私の場合は、持病が危険信号を発した気がしたので踏みとどまりましたが。
本当に、ドラマの背後に映っているのがなんとなく目について、こういう理由で立ち寄ってみるのもアリかも、と思い立って訪れてみただけですが、ここは正解でした。従業員さんの会話をちょこっと盗み聞きした範囲では、お昼時は混雑していることもありそうですが、今回のように、タイタンシネマライブの前に早い夕食を摂るところとしては結構いいかも知れません。何にせよ、たぶんまた来ます。
ラーメン以外は記事を分けず、写真も使わないことが大半ですが、ここは折角なので載せておきます。
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