我が家では鈴鹿央士の評価が妙に高いのです。
私の場合、しっかりと観たのは『嘘解きレトリック』の祝左右馬役だったのですが、原作にある飄々とした雰囲気をきっちりと演じていて、「あれ、これはいい俳優かも」と思い、その後なんとなく気にしてました……あえて出演作を鑑賞したりはしてませんでしたが。
このところテレビ東京金曜21時のドラマをなんでか継続的に鑑賞してしまっていて、前期の『刑事、ふりだしに戻る』まで来て「これが終わったらそろそろ別のチャンネルに行こうかな」と思ったのですが、次が鈴鹿央士主演の『リーガルビート』と知って、結局そのまんま観てしまってます。
笑ったのは、事情があってなかなか雇われなかった新人弁護士を採用した事務所の先輩が、稲垣吾郎だったことです。
実は、個人的には鈴鹿央士の父親役を演じるなら、稲垣吾郎がいい、と思ってました。そっくりではないけれど、血縁がある、と言われても頷ける顔立ちと、飄々とした雰囲気がある。こちらの想像に反して、先輩弁護士、という立ち位置ですが、鈴鹿央士演じる泰地空が吃音というハンデを背負っていることに寄り添い、ちゃんと専門のアンチョコを用意して対処しようとする不器用な優しさが、なんかとても微笑ましい。
ただ、稲垣吾郎演じる星秀幸にも何やら家族について含むところがあり、いずれ本篇にも関わってくるんだろうなー、と思ってたら、今週の第5話で遂に、星の兄が登場した。
それは予想通りなので、別に驚かない。今回、衝撃だったのは、星の兄を演じていたのが、田辺誠一だったことです。
一時期、CMで金田一耕助みたいな人物を演じているのがハマっていて、密かにこの人の主演で金田一の映画撮ってくれないかなー、と思っていた方です。そのせいでちょっと思い入れがあるのですが、もうひとつ思っていたことがある。
この人、稲垣吾郎の兄役にしっくり来るんじゃないかな、と。
そんな風に想っていた俳優が一堂に会した『リーガルビート』第5話は、そんなわけで私には眼福でありました。田辺誠一は尊大で嫌味な人物像でしたが、さすがに巧い。こちらは4話分、稲垣吾郎演じる弁護士・星秀幸の善人ぶりを観ている分、その彼を動揺させるこの人物がいい具合に憎たらしい。
事件としてはちょっとやり口が軽率だなー、というのが正直な印象ですが、基本は1エピソード1話1時間、という縛りの中でドラマを展開し、クライマックスに逆転劇を仕掛ける、というこのシリーズの構成では、少し強引にならざるを得ないのは仕方ないし、その縛りの中でも充分に辻褄を合わせている。なにせ鈴鹿央士演じる泰地空が思案しているときにラップを口ずさむくだりも入れなきゃいけないし、なかなか大変。
このドラマ、メインの役者が好きなら、毎回のゲストやサブキャラも、いちいちニヤリとさせられて、私にはとても心地よい。とりわけ、毎回笑ってしまうのが、素顔で代議士秘書を演じているコウメ太夫です――こちとら『全力! 脱力タイムズ』で素顔のコウメを見慣れているのでこんな反応ですが、決して台詞は達者ではないけれど、このキャラクターにはうまくハマっていると思う。



コメント