火曜日は、借りていた『飢餓海峡』を早く返したかったため、映画館詣では取りやめたのです。しかし、観たいものは増えていくばかりなので、きょうはしっかりとお出かけ。11時台スタートの回を取ったので、日課の『Fit Boxing』もちゃんとこなしてから出立。
向かったのは先週土曜日に続いて池袋。行き先はTOHOシネマズ池袋……ではない。昨年、オープン直後に訪れて以来のグランドシネマサンシャインです。TOHOシネマズ池袋の色気のなさに呆れて、こちらの過剰な装飾を眺めたくなった、というのもホントにちょっとある。そもそもきょうのお目当てはTOHOシネマズ池袋でかかってないんだけどね。
本日の作品は、ウィルソン・イップ監督×ドニー・イェン主演による伝説の武術家を巡るドラマの完結篇、余命僅かとなったイップ・マンが息子の将来のために赴いたアメリカで、中国武術家の誇りを賭けて戦う<『イップ・マン 完結』(GAGA配給)。ドニー作品、という意味では新宿武蔵野館で観るべきなんですけど、前述したように、TOHOシネマズ池袋との違いをもーいちど確認したかったので。スクリーンまでに展示されてる、往年の名作のポスターを眺めるだけでもやっぱり気分が上がります。
作品自体は、完結篇に相応しく、シリーズの魅力てんこ盛りでした。控えめで、しかし武術家としては情熱的だったイップ・マンに迫る命のリミット。残される家族を気遣っても、本人は絶賛反抗中で相手にされない。それでも我が子のためアメリカでの生活の道を作ろうとするが、ここでまたしてもイップ・マンは異文化との衝突に巻き込まれていく。前作のような乱戦はない代わり、中国拳法の別流派との戦いに、パワースタイルの空手を最強と信じる軍人たちとの戦い、と異種格闘技戦で魅せます。思わぬところで傷を負うハンデもあったり、と窮地に陥りながらも最後まで雄々しく戦うイップ・マンの格好いいこと! 相変わらずドラマとの融合もレベルが高く、牽引力が素晴らしい。
でもやっぱり特筆すべきは渡米直後、イップ・マンの前でブルース・リーが見せるアクションです。観ながら、「これこ欲しかったんじゃあああ!!」と叫びたくなりました。まさに現代に蘇ったブルース・リーそのもの。往時のブルースのアクションは鮮やかだけど、いま観ると駆け引きとスピードに欠くきらいがある。もし彼がもっと長生きしていたら、どんなアクションを見せるだろうか、と想像したときの理想形がここにあります。怪鳥音も、敵を挑発する仕草も、おまけにヌンチャクまで採り入れながら、そこに駆け引きとスピードが加算されてる。ぶっちゃけ、このくだりだけでも一見の価値がある、とさえ断言したい。パンフレットを読むと、ここはプロデューサーの要請により本撮影後に追加されたシーンだったそうですが、ならばプロデューサー、グッジョブ。
鑑賞後、アニメイトでちょっと買い物をしてから食事……のつもりだったんですが、映画館からアニメイトまでの道を勘違いしてしまったせいでしばし彷徨う羽目に。しかも、どうにか到着したのに、肝心のお目当ては発見できず。
やむなく買い物は後回しに、ネットで予め目をつけていたラーメン店に立ち寄って少し遅めの昼食を摂取。それから、西武別館に入っている三省堂書店で、どーにか目的のものを確保して帰宅。想定していたより移動距離が長くなり、地味に疲れました。
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[…] 原題:“葉問4 完結篇” / 監督:ウィルソン・イップ / アクション監督:ユエン・ウーピン / […]