とりあえず週に2回は映画館で映画を観ないと気が済まない性分です。今週は土曜日に出かけるのは若干危うげ、また木曜日は予定の都合で難しい、なので今日は絶対に外せない。しかし、早めに観たかった作品は基本押さえちゃったところなので、どうしても観たい、というのはない。それでも、ちょっと気になる作品を並べ、移動やそのあとの食事も考慮した結果、ユナイテッド・シネマ豊洲で鑑賞することに決めました。
豊洲を選んだ大きな理由は、陽気がいいからだったりします――ここはバイク専用駐車場がしっかりしていて、しかも安い。朝から夜までぶっ通しで駐めてたら高くつきますが、映画1本と食事だけなら、いちばんバイク乗りには嬉しいところなのです……だから、正直なところ映画の出来不出来は二の次。
鑑賞したのは、アパルトヘイト体制下の南アフリカで白人ながらアフリカ民族会議の運動に参加、脱出ルートの制限された刑務所に収容されるが、複数の鍵を自作して脱出した実話を、長篇初挑戦のフランシス・アナン監督、ダニエル・ラドクリフ主演で映画化した『プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵』(At entertainment配給)。
乱暴に言っちゃうと、粗筋で書いたのがすべて、という感じの映画。モデル本人の回顧録をベースに、著者含む当事者3人の監修も得て製作してますが、原作にあったという活動初期、および脱獄後の艱難辛苦はカットし、ひたすら脱獄の過程を描くことに徹している。そのお陰で、過酷な社会情勢を背景としつつも、ルートの極度に制限された刑務所からの脱獄をサスペンスフルに描いた娯楽映画として成立している。鍵を、入手可能な素材で複製する、というアイディアに着眼してからは、応用で生じるトラブルにその都度対応していく、という流れなのでひねりが少ない、とも言えますが、それゆえに混ざり物のない緊迫感と興奮が味わえます。そんなに期待してなかったんですが、充分に面白かった。
鑑賞後は予定通り、映画館と同じフロアにあるラーメン店で昼食を摂り、今年出来た新館に入った書店にて1冊だけ(とは思えないほど鞄が膨れたけど)買い物をして離脱。きっちり全部用件を済ませても、無料時間内に収まったので支払はゼロでした。だからここの駐車場は好き。露天だし、最近は有名になってしまったのか、埋まるのも早くなっているみたいですが。
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[…] 原題:“Escape from Pretoria” / 原作:ティム・ジェンキン『脱獄』(同時代社・刊) / 監督:フランシス・アナン / […]