TOHOシネマズ上野は、秋葉原から徒歩でも移動可能、という立地もあって、オープン当初から「アニメに力を入れる」という姿勢を打ち出していた。実際、かなり拾ってくれているので、私も気になるアニメ作品はなるべくここで観るようにしている。
そして今期、遂にプリキュアシリーズもかけてくれることになりました。これも上野でかけてくれたらいいのにな~、と思っていたので、ここで観ないわけにはいかない。
そんなことを思ってるあいだに、半年が過ぎました。
まあそりゃ致し方ないことです。親子連れが来てくれて成り立つ作品ですから、感染の危険が大きいままでは封切れない。まだまだ警戒段階といえるこの時期にかけたのは、本来はシリーズ切替のタイミングで公開しなければ、観て欲しい層に届かず、従来ならばテレビシリーズ単独作品をかけるこのタイミングが待てる限界だったわけで。映画館側では『鬼滅の刃』という強めの追い風が吹いているとはいえ、まだまだ興業は厳しい。事情の察しがつくからこそ、私みたいな奴は足を運ばねばならぬ。
ただ、封切初週は、週末を除くと微妙な時間帯にかかっている。比較的私が動きやすい、夕方4時45分スタートの回で鑑賞することに。
午前中はいつも通り『Fit Boxing』をしたり、新耳袋トークライブの払戻の為替を換金したり、鬱陶しくなってた髪を切ったりして時間を潰し、夕方からお出かけ――それにしても、日々サボらずに鍛え続けたお陰か、自転車での移動速度が上がってるんですが。想定より早く着きすぎて時間を持て余しました。
というわけで鑑賞したのは、例年は春先、新シリーズの開幕後に封切られる、新旧プリキュアが結集する“オールスターズ”の系譜に連なる最新作、魔物によって繰り返される同じ1日から脱出するためにプリキュアたちが一致団結する『プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』(東映配給)。
児童向けの映画でタイムリープやんのか?! とそこにまず度肝を抜かれてましたが、実にうまく作ってます。繰り返していることが解りやすく、かつ脱出のための条件をうまく設定して、終盤に熱いドラマを構築する手際も安定している。
今回感心したのは、序盤のアクションシーンに空間の広さが感じられること。きちんと組み立てられた背景のお陰で、プリキュアたちがどのくらいの範囲で戦っているのか、どれほど激しく躍動してるのかが伝わりやすい。絵柄の愛らしさは保ちつつ、非常に凝ったアクション描写を実現している。
初期の“オールスターズ”にあった、大勢いるが故の見せ場の乏しさも、旧シリーズのプリキュアたちを最新シリーズのキャラを立てるよう意識して動かすことでうまく補っている。作を重ねるごとに洗練されている、というのは前々からですが、その点は今回も変わらず、まだまだ進化してる。だから気恥ずかしさをこらえてでも劇場で観ることを選択し続けてしまうのです私は――いつもの主題歌も、映画館の音響で聴いたほうがやっぱり心地好いし。
プリキュア劇場版は、だいぶ前から本篇のあとで次回作の告知を流すのも恒例になっている。ただ、通常なら恐らくはまだ製作初期段階であるため、具体的な内容は解らないざっくりとした予告に留まるのですが、今回の『>ヒーリングっど プリキュア ゆめのまちでキュン! っとGoGo! 大変身!!』はだいぶ具体的……たぶん、当初の予定通りに封切る可能性を信じて製作してたのでしょう。公開は、従来ならオールスターズ系列が上映される春先、2021年3月21日。もちろん私は次も観る。上野で観る、かどうかは解らない。
時間的にはもう1本くらい観てもいいくらいなのですが、どうも現在、そんな積極的に観たい作品が私にはないので、すぐに離脱。
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[…] 原作:東堂いづみ / 監督:深澤敏則 / 脚本:村山功 / キャラクターデザイン&作画監督:板岡錦 / […]