2日連続の映画鑑賞です。先日も触れた変則スケジュールで、いつもより少し早めに仮眠に入り、しばしば惰眠を貪りがちなところを強制的に14時半ごろ目覚めるようアラームを設定……しましたが、「間に合わなきゃ」という強迫観念の為せる技か、出かける時間に遅れそうになる夢をしっかり見て、動揺して目覚めると、アラームが鳴る2分前でした。我ながらよく出来てる。
――この上までは、金曜日に書きました。ええ、ちゃんと起きられましたし、電車にも乗れました……が、結果として、えらい土壇場で断念しました。
もうすぐにでも仕切り直そう、とこの火曜日の時間割を洗いだしたのですが……これがまた厄介でした。上映館は多いけれど、尺が長いせいで、どこも変なタイムテーブルになってる。しかも私は、どーあってもプレミアムシアターで観たかった作品なのですが、この時期、色々な作品がグレードの高いスクリーンにひしめいていて、更にぐちゃぐちゃになってる。金曜日に行くはずだった映画館とは別のところになるかも、と覚悟していたのですが、日中に観たい、とあれこれ検討した結果、おんなじ劇場になってしまった。
ただし上映開始は11時40分……私がふだんの平日なら、よほどの事情がない限り選ばない時間帯。しかしここでないと、昼食や最低限の仮眠、といった押さえたい部分が押さえられなくなる。
赴いたのはTOHOシネマズ新宿。ですが、まずは昼食。あんまり離れた場所だと間に合わなくなる恐れがあるので、同じ番地にある焼きあご塩らー麺たかはし歌舞伎町店へ。開店直後に飛び込み、らー麺にシメのお茶漬け用ご飯をセットにしたものにトッピングの海苔をつけていただく。……岩のりが良かったけど、見当たらなかったのよ。
スムーズに食事を済ませ、お腹もくちたところで鑑賞した本日の作品は、長らく告知されていた続篇が前作から13年を経てようやく登場、惑星パンドラの原住民《ナヴィ》となり部族を統率する元海兵隊のジェイクと家族が新天地へと赴くSFドラマ『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(字幕・3D・HFR・IMAX with Laser)』(Walt Disney Japan配給)。
……15日の『ブラックアダム』と同様、これもDolby CINEMAを選びたかったのですが、相変わらず上映が続く『THE FIRST SLUM DUNK』と枠を分け合うばかりか、吹替版も加わってきて、字幕版が観たい私にはどうしても都合のいい時間がなかった。なので、もともと第二候補に考えていたIMAXにて鑑賞。
……あらゆる意味で次元の違う作品でした。
前作が既に革命的だったのに、まだ進化してる。もはや、どこかにこんな世界が本当にあって、カメラを持ち込んで撮影してるんじゃないか、と思うほどの圧倒的リアリティ。
前作からドラマが続いているので、復習するタイミングがなかった私はだいぶ記憶を辿りながら追い縋っていたのですが、あまりにも“見たことのない世界”“観たことのない映像”に魅せられて、だんだんどうでもよくなってくる……が、ちゃんと鏤められた前作から繋がるパーツのお陰で、いつの間にか再構築されてるから、相変わらずキャメロン監督のストーリーテリングは傑出してる。
ドラマの本質を抜き出せば、異文化の交流や家族の絆、復讐の連鎖、といった手垢にまみれた要素ばかりなのです。しかし、その土台となる世界が独創的で、なおかつそこに複数の価値観、複数のコミュニティが絡むと、驚くほどに新たな面白さが生まれる。序盤こそ、多くの情報やキャラクターの描写が入り乱れパッチワークの様相を呈するので「大丈夫?」と少々不安になるのですが、そこで提示したものが何ひとつ無駄にならないクライマックスの結実ぶりは怒濤の如くです。
ちなみに本篇はDolby CINEMAやIMAXなどでは、1秒あたりのコマ数の多い“ハイ・フレーム・レート”で上映されている。前に『ジェミニマン』でいちど体感してますが、本当にこの領域になると、画面のヌルヌルとした滑らかさは現実以上の感がある。恐らく、動体視力に優れた人ほど、この映画の凄みを堪能出来るのではなかろうか。
なにせかなり世界を作り込んだヘヴィなSFなので、ある程度は読解力が必要だし、劇中のナヴィの少女・キリのような好奇心がないと入り込めない可能性もある。しかし、間違いなく独創的で革新的な作品。
ちなみに《アバター》はけっこう前から、5部作になる構想が発表されていた。予定通りなら今後は2年間隔で公開されるはず、ですが、この第2作をリリースするまでに尋常でない予算を費やしてしまったため、興収次第では3作目で完結にする、なんて話もしているらしい。既にこの作品のなかで色々と伏線が残っているし、たぶんキャメロン監督のことですから。続篇においても新技術を含む構想を用意しているはず。無事に5部作がリリースされることを祈りたい。
上映が終わったのは15時15分頃。普段なら昼寝をしているか、何ならもう起き出そうか、という時間。ゆえに眠気でややフラフラしつつ帰宅。家に着いた時間だと、迂闊に仮眠を取ると透析を始めるまでのスケジュールがぐちゃぐちゃになるので、横になるだけで眠らずやり過ごすことに。横になれば多少はスッキリするのですが、果たして深夜まで保つかどうか。
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