残りわずかでも、人生は輝く。

 当初の予報では終日曇り、なのでバイクで出かけるつもりだったのですが、朝になったらちょっと降ってる。そして、ときどきやたらと強い風が吹いてる。どう考えてもバイクを使うのは危ない。というわけで、本日の映画鑑賞は電車にてお出かけです。
 訪れたのはTOHOシネマズ日比谷、鑑賞したのは、黒澤明監督の代表作のひとつをカズオ・イシグロの脚色でイギリスを舞台にリメイク、余命宣告を受けた役人の最期の日々を描いたドラマ生きる LIVING』(東宝配給)。昨年の東京国際映画祭でいちど鑑賞してますが、封切られたら興収に少しでも貢献するつもりでおりました。
 やっぱり非常に質の高いリメイク。ストーリーラインはほぼオリジナルのまま、しかしそれをまったく違和感なく1950年代イギリスに落とし込んでいる。オリジナルより静かで抑制の利いたトーンが、クライマックスの生気に満ちた表情と、しみじみとしたラストシーンを際立たせてます。
 そして、2度目だからこそ気づくポイントもある。たとえば、余命告知された翌日に、無断欠勤した主人公がふらりと赴くのが海辺のリゾート地なのですけど、実は何故ここだったか、は病院のシーンにちゃんと伏線がある。他の展開にしても、わりあいシンプルで効果的な導線が設けられてます。物凄く知性と品格を感じさせる脚色。
 あえて昔のスクリーンサイズにして、テロップ類も古めかしいフォントを用いたり、と雰囲気作りも丁寧で、新作でありながら古典の佇まいがあります。オリジナル共々愛されていくと思う。

 家を出たときは雨がぱらついてましたが、映画館のロビーに出ると既に窓の外の光景が明るい。きょうも私の傘はほぼほぼ杖であった。
 劇場を出ると、夜には月にいちどの酒林堂チャンネル『呑んでばかりで何が悪い!』が配信されるので、それに合わせたお酒を購入するべく日比谷しまね館へ。数量限定の発泡酒を2本と、最近お気に入りのお茶を確保。それから、日比谷ラーメンアベニューにて昼食を摂って離脱。

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