ガラスの向こうから見つめているのは。

 昨晩、ここを更新したあとの話……と言っても、昨日の記事はストックを予約投稿したので、アップしたときにはもう家を出ていたのだが。
 もともと映画を観に行くつもりでいた日でしたが、ず〜っと悩んでいたのです。一昨日、観るはずが断念した作品を優先するか、前日封切られた新作にするか。だんだんと前者に気持ちは傾いていたものの、なにせ封切りからちょっと経っているせいで、上映時間がかなり限られている。いちばん都合が良かったのが、この日、丸の内ピカデリー21時からの上映。
 で、様子見をしていたら、どんどん天気が荒れてきた。17時半、ちょっとした用足しにいちど出かけるつもりでいたものの、まさに嵐の真っ只中、といった有様で、先送りにせざるを得なかった。この段階で、映画鑑賞の予定もほとんど諦め、来週の別日に赴くことを考え始めていたのです。だから、ブログの予約投稿もこの時点で設定してました。
 しかし、1時間もしないうちに状況が変わってきた。雨脚は収まり、アプリの天気予報でナウキャストを確認すると、雨雲がどんどん遠のいていて、風向き的にも雨の危険が減っている。
 というわけで、意を決し、夕食を摂ったあとでお出かけしてきました。
 目的地は丸の内、近くの三省堂書店に寄り道して、押さえておきたかった本を購入し、丸の内ピカデリーへ。
 鑑賞したのは、人気小説をM・ナイト・シャマランの娘イシャナ・ナイト・シャマラン初監督で映画化、奇妙な環境で監視される立場となった人々の恐怖と衝撃を描くザ・ウォッチャーズ(2024)』(Warner Bros.配給)。一昨日はユナイテッド・シネマ豊洲で鑑賞しようとして頓挫しましたが、仕切り直しは、松竹の鑑賞ポイントが期限切れ間近なのを思い出して、ピカデリーを選択した次第。
 プロデュースは父親ということもあってか、もろに血筋を感じてしまう仕上がり。ダークで、世界観が色濃く、ちゃんと魅せるアイディアもある。原作があるわけだから、それは監督のアイディアではないかも知れないけれど、ここに目を付け映画化する、というのが血筋でしょう。
 ただ、残念ながら趣向は読めてしまった。きちんと道具立てが揃ってるからこそ解ってしまうわけですが、せめてもうひとひねり欲しかったところ。また、結末の展開も、ちょっと物分かりが良すぎて物足りなく感じてしまった。
 そうは言っても、父親に通じる雰囲気と緊張感の組み立て、原作ではもっと多くの言葉を割いて表現したであろう点を整理、圧縮した手管もいい。才能の閃きは窺える作品でした。

丸の内ピカデリー、シアター2入口前に掲示された『ザ・ウォッチャーズ(2024)』チラシ。
丸の内ピカデリー、シアター2入口前に掲示された『ザ・ウォッチャーズ(2024)』チラシ。

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