お酒がなくても、夜更けはテンション上がるよね……?[レンタルDVD鑑賞日記その865]

心霊盂蘭盆Vol.7 七人ミサキの伝説(Amazon.co.jp商品ページにリンク)

 7月1日に、2017年11月リリースの『心霊曼邪羅5』を鑑賞。河川敷に落ちていた花火に戯れで火をつけた投稿者たちが体験した恐怖《拾い花火》、未成年のカップルが夜更けの公園で遊んでいたときに撮影してしまった怪異《思春期の媾曳》、死んだ知人と対話したい一心でにわか仕込みの交霊術に挑んだ人物の遭遇した怪異《死者への問掛け》など、全11篇を収録。
 このシリーズの最近の巻の予告とかを観ると、ドキュメンタリーパートがついている気配があるのですが、5巻の段階では未だ取材パートなし、投稿映像のみで攻めている。でもまだ楽しめる。怪奇現象に至るまでの経緯に、多少なりとも違いが設けられているからでしょう。
 ただ、肝心の怪異そのものが似通ってくる、という欠点はより強まっている。こと、《ダンス》と《拾い花火》は、シチュエーションこそ別物でも、起きる現象がそっくり同じなので、驚愕する登場人物と異なり、観ているこちらは失笑してしまう。映り込む奇怪な人影がことごとく土気色で、顔貌の異様さが同傾向だ、というのも引っかかる。別に、怪異同士が“『心霊曼邪羅』に応募してもらおうぜ!”と申し合わせて見た目を繕ってるんでもない限り、もうちょっと怪異自体に変化が欲しい。
 しかし、シチュエーションの組立は、本当に賞賛に値します。今回はまだ、肝試しや交霊術など、わりあいお定まりのシチュエーションもありますが、怪異までの展開が真に迫っているので、観てしまうし、素直な人は受け入れてしまいそう。一方で、夜更けの路上のみから鬼ごっこ、という羽目を外した若者らしい行動をするかと思えば、未成年のカップルの初々しいやり取りから急転直下で事態が一変するケースもある。特に《事件現場跡》の、乗用車を止めた状態から連続する一連の成り行きは、なかなか怖い。やっぱりパターンに陥ってしまったラストが陳腐なのがもったいない。
 何にせよ、まだまだ可能性を感じる仕上がりなので、引き続き鑑賞。

コメント

タイトルとURLをコピーしました