レンタルDVD鑑賞日記その492。

  • 『ほんとにあった!呪いのビデオ69』(BROADWAY[発売])

 おととい感想をアップした『アナベル』を返却したので、月額レンタルでの怪奇ドキュメンタリー漁りを再開しました。停滞しているあいだにだいぶ新作増えましたしね。

 まずはど定番、この夏の3部作締めくくりとなる最新巻を鑑賞。廃品の中から見つかった不気味な映像“消える”、友人が堕とした指輪を探して、スマホと自撮り棒を駆使した結果撮れた怪異“指輪”、そして禁断の儀式の顛末を追った“禁忌”などを収録。

 とにかく菊池演出になってからというもの、映像からバリエーションが失われているのが惜しまれます。ドキュメンタリー部分で映像の特異な要素を引き出していく、というスタイルはどこよりも確立されてますし、このあたりの演出はだいぶ堂に入っているのですが、肝心の映像があまり面白くないので微妙な印象になってしまう……まあ、これはジャンキーレベルで漁りまくっている人間の感想なので、たぶん不慣れなひと、細部を詮索しないひとなら充分に恐怖を味わえるとは思うのですが。

 全般に尻すぼみで終わりがちな3部作ですが、今回も率直に言えばカタルシスには欠きます。すごく一所懸命取材している感はあるのですが、終盤の展開は尺のわりに膨らみが足りない。これって、別の角度からもうちょっと掘り下げても良かったように思います。最後に撮影された怪異にしても、不気味な印象は色濃いのですが、どうも悪い意味での不自然さが拭えていないのが残念……っていうかあのくだり、洋介犬氏の漫画のネタに似てる気がするんだが。

 結果として、本当の結末をエンドロール後にさらっと置くことになった、それ自体がいちばん怖い。そういう意味では出来は決して悪くないとも言える。

 ……あれこれ言いましたが、依然として怪奇ドキュメンタリーのなかでは高い質を維持してますし、楽しめたのは確か。年末あたりに出るであろう70巻も楽しみにしてます。

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