今後の予定を色々と鑑みた結果、本日は夕方から映画をハシゴすることになりました。
なので、午前中はなるべく作業を進め……たかったんですが、auIDのログインがパソコンから出来なくなった問題でサポートと揉めて時間を潰す。明らかにおかしなことを言って人を怒らせる担当者に業を煮やしていちど切り、もう一度繋げて出た別の担当者と、auIDログインの仕様変更に対する愚痴を言い合って共感する、という妙な流れ。取りあえず、現場の人のなかにも現在の仕様に不満を持っている人はいて、最初の担当者が言った「TELASAはパソコンからログインできない」という発言が大嘘なのは確認出来た。いや、だってわたしゃビデオパスの頃からパソコンで観てるし、今どき契約回線以外での視聴が出来ない配信サービスなんてあるわけないやん。なんの確証があって、あんなこと言ったのだあの担当者は。
……ともあれ、気持ちを切り換え、日が沈み始めたころに外出、ちょっと早く現地入りしたのは、本にカバーをかけるときに使うグラシン紙が尽きそうなので、伊東屋に買いに行きたかったのです。時間が空くたびに様変わりしていて困惑することだらけですが、何とか購入。ただし、今までは全判のまんま丸めてもらってましたが、帰りまでずっと持ち歩くことを考慮し、半裁にしてもらいました。実際、全判のまんま使うことは稀なので、この方がいいかも。
思いのほかスムーズに済んで余った時間でちょこっとだけ本屋を覗き、まず向かったのは丸の内ピカデリー Dolby cinema。鑑賞したのは《マーヴェル・シネマティック・ユニヴァース》最新作、新たな万能鉱物『アダマンチウム》を巡る陰謀に、シールドと共に名を継いだ2代目が挑む『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド(字幕・Dolby Cinema)』(Walt Disney Japan配給)。このところ後回しにしてノーマルスクリーンで観ることが増えてたので、あえて初日から観てきました。
本国では凡作、という評も多いようですが、私はけっこう満足。《マルチヴァース》という概念に引っ張られすぎて少々混沌としていたシリーズを、本来の“ヒーロー映画”に回帰させることに成功してると思う。
これまで描かれてきた因縁が、それもドラマシリーズも含めて色々と絡んできているものの、予備知識なしでも観られる。連続する事件の謎と、緊張を増していく国際社会がサスペンスを醸成し、惹きつけていく。そんな中で、先代キャプテン・アメリカやかつての仲間のように肉体を増強するものを用いていない、本質的には普通の人間が背負った葛藤もきちんと織り込み、ヒーローがヒーローとして立ち上がる瞬間の昂揚感も見事に描いてます。
今回の目玉は、亡くなったウィリアム・ハートからサディアス・ロス役を引き継いだハリソン・フォードでしょう。かつてのヒーロー俳優がこういう役柄でMCU参戦、というのも盛り上がりますけど、この内容、この展開に合う格を持った希有な俳優であり、完璧に演じきっている。エアフォース・ワンに乗っているシーンはちょっと笑っちゃいますけど、間違いなくこの作品に芯をもたらしていると思う。当初のウィリアム・ハートでもいけたでしょうが、抜けた大きな穴を埋めてあまりある。
終始、妥当に組み立てた、という見方も出来ますが、個人的に、大作はそれでもいいのだ、と思う。少なくとも、あれこれと趣向を盛りすぎて迷走気味だったシリーズを立て直した1本になってます。これなら、久々の《アベンジャーズ》にも期待が持てます。
丸の内ピカデリー、Dolby Cinemaスクリーン入口脇に掲示された『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』Dolby Cinema版ポスター。
次の映画巻はTOHOシネマズ日比谷です……飾りがなくてあんまり好きではないのに、今月に入って3度目である。だって、考えていた候補を立て続けに鑑賞するのに、いちばんちょうど良かったから。
『キャプテン・アメリカ~』の終映から、次の作品の上映開始時間までは僅か15分。モタモタしていると間に合わなくなる恐れもある、と急ぎ足で移動しましたが……意外と大丈夫でした。パンフレットは鑑賞後、最悪、ドリンクも買わずに入場するつもりでしたが、どっちも購入してから入場してもちゃんと開映に間に合った。たぶん、土地勘と慣れのお陰だと思う。
鑑賞したのは、《バキ童》ことぐんぴぃ(春とヒコーキ)初主演映画、ご当地宣伝に怪獣映画を選ぶ、というトンチキな計画の顛末を異様な熱量で描いた『怪獣ヤロウ!』(彩プロ配給)。
芸能事務所タイタンのマネジャーでありながら、映画監督としても活動する八木順一朗監督の前作『実りゆく』も鑑賞しているので、もともと鑑賞するつもりではいましたが、それ以上に“ご当地もの×怪獣映画”という切り口が興味深いので、どうあっても観るつもりでした。本当は先週のタイタンシネマライブの前に観たかったんですけど、そういうニーズは考慮してくれないあたりこの劇場はセンスがいまいち……という愚痴は置いといて。
ビックリしたのは、ある意味、先に観た映画と色々似ていること。こっちにはヒーローなんか出てこないし、そもそも予算だってあちらの1/100もあるかどうか、という気はしますが、ある部分を端的に説明すると一緒になる、と気づいて笑ってしまいました。気が向いた方は、私と同様にハシゴしてみてください。
そして内容的にも期待通り、というか、期待以上に面白かった。大まかな筋立ては予想通りでも、適度に過剰にしつつ堅実に心理描写やモチーフの積み上げをしていてそつがない。そして何より、ちゃんと真っ当な“怪獣映画”、というか、“怪獣映画への愛を詰め込んだ映画”になってるのです。色々と意外なことをしてますけど、ちゃんとその精神性は捉えているし、何よりクライマックスが熱い。
製作総指揮がタイタンの社長・太田光代で全面支援してますから、タイタンの芸人があちこちに姿を現してますし、ちゃんと笑いもちりばめられている。そして何より、トンチキでもちゃんと“ご当地映画”になってる。乱暴だけど作品をしっかり聖地にしようとする意気込みがあるし、実際、舞台となった岐阜県関市ちょっと行ってみたくなる。思いのほか客席が埋まっていたのも納得の怪作であり快作。
TOHOシネマズ日比谷、スクリーン6入口前にて撮影した『怪獣ヤロウ!』パンフレット。
鑑賞後はすぐ電車に乗り、自宅最寄り駅そばのコンビニで夜食を買ってから帰宅。午前中に思わぬゴタゴタがあった上に、ハシゴ前の移動が長くなってしまったので、思いのほかヘトヘトです。眠気を堪えつつこれを書いております。
ちなみに、見出しの元ネタはこちら。正規の音源は配信されてなさそうなのでやむなくニコ動です。正規のものは、各種配信サイトにて、『苺ましまろ(2005)』の第5話「そいね」でご覧ください。
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