6月22日のレポート。危うく月をまたぐところだった。
午前十時の映画祭が再開したことで、この春からまた日本橋界隈にやって来ることが増えました。既にお気に入りの店がいくつかあるし、帰り道にも美味しいところはたくさんあるんですが、まだ訪ねていない店はある。未だに四代目けいすけほどのヒットは経験してない――ハマった、という意味では新宿の麵屋海神がだいぶ肉迫してますが、しかしまだまだ開拓したくて、この日も訪ねたことのない店舗を選びました。……ブログのネタのストックにもなるしね。
行く店自体はほぼ決めていた。問題は、時間がちょうどお昼時のまっただ中で、列が出来ているかどうか。映画が終わるのは12時半、ここから裂に並んで待つ、なんて挟む余裕は私にはありません。幸い、空席があったようなので、予定通り入店。むしろ困ったのは自転車の置き場所だったりする……ほんとにこの辺は自転車の扱いに困る。
というわけで、初めて訪問した京都銀閣寺ますたにラーメン 日本橋室町店にて、基本メニューのラーメンに九条ネギをトッピングしていただきました。ただし食券機では、トッピングを別に選んだわけではなく、はじめから《ラーメン+九条ネギ》というメニューがあったりする。
ここの特徴は、醤油ベースにたっぷりと散らした背脂です。鶏ガラのクセがちょっと強めなところに背脂が蕩けてますから、コクもだいぶ強い。しかしその割にけっこう後味がさっぱりしているのは、たぶん細麺と、大量の九条ネギのお陰。固さも指定出来る麺は“普通”でお願いするとちょっと柔らかめに茹でられていて、程よい弾力とふんわりとした小麦の風味が優しさを添えている。
しかしやっぱりポイントは九条ネギです。歯応えと苦み、そして葱独特の仄かな甘みが、スープの強い個性にアクセントとつけつつ緩和している。レンゲでネギごとスープを啜ると、気持ちいいように食が進みます。チャーシューの柔らかさと脂の風味、メンマのちょっとツンとした苦みもうまく調和していて、全体に濃いけれど食べやすい。
中央通り添いのやたらと目立つところにあるが故に、却って存在に気づかず素通りしていた店でした。でも、こんな立地でやっていけるのも頷ける美味しさでした。
ちなみに店内の説明書きには、三層に分かれたスープの風味を楽しんで欲しい、と書いてあるんですが、正直、層の変化は解りにくい。帰宅後、ホームページを確認したら、レンゲですくって飲むよりも、丼を持って飲んだ方が層の変化が解りやすかったらしい。次の機会には試してみます。
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