遂に、目の前で転がってくれました。
朝はまだ、物陰に潜んでいたのですが、お昼にはケージの中からこちらを窺っていて、気づいたら脚にすり寄ってくる。そしてやがて、上のように転がり始めたのです。
ただまあ、それでもこの子はよく解らない。こういう状態になると、お腹を撫でれば喜ぶ猫が多いのですが、この子は撫でた手に襲いかかってきた。なにせこっちは食事中なので、そのあとはしばし放っておいて、食後、まだすり寄ってくるのに手を差し伸べたところ、自分で頭をすり寄せてきたので、撫でてみたところ、ようやく受け入れてくれた。
ただし、これで気を良くしてると、いきなり興奮して威嚇してくるのがよく解らない。依然として、なかなか気を許せません――いや、向こうが完全には気を許してないのか?
そんな調子で一進一退の駆け引きをしているうちに、ふ、と気づいたことがある。
もしかしてこの子、遊びたいのか。
試しに、ビニール紐を少し切って、椅子の下に潜ってうずくまっているマリちゃんの前で動かしたら、案の定、飛びついてきた。そして結構、飽きずに遊ぶ。なにせただのビニール紐なので、あっという間にビリビリになってしまい、動かすのも大変になってきたので切り上げると、何やら未練ありげに私を見送っている。こちらはいちど仮眠を取らねばならないし、やることも色々とある。
その後も、母が帰ってくると、私と母ふたりの脚に身体をすりつけて、ず~っとニャーニャー言っている。私が入浴しているあいだは母にちょっかいを出し、夕食を摂っているとき、遂に膝に上がったり、片付けに立った母の椅子を奪って丸くなるようになった。
……それはいい、それはいいんだけど、しつこい。
甘え始めたらず~っと周りをうろついている。可愛いけど、さすがにちょっと鬱陶しい。
透析を始めると、私の足許にまとわりつき、手に顔をこすりつけ、膝に上がったりしますが、突如として威嚇してきたり、爪を立てたりする。
しまいには腹に据えかねて怒ったところ、どうやら意味は解るみたいで、威嚇してきたりもするけれど、とりあえず殊勝になった。で、また甘えに来るのですが、次に唸ったり威嚇したタイミングで強めに「こら!」と叱りつけると、やや大人しくなる。そして、しばらくしたら、物陰に潜っていきました。
ちょっと可哀想かな、とは思いますが、さすがにこの状態で調子に乗せてしまうのは良くない。私も母も、構ってはあげるけれど、やることも色々あるので、ちょっとは辛抱してくれないと困ります。
気軽に撫でられるようになるまでは、まだしばらくかかりそう……正直、たぶん10年以上、こういう性格だったはずなので、どの程度こちらに合わせてくれるか解りませんが、折り合いをつけてくれるのを願うばかり。反応を見る限り、叱られてる、と理解することは出来てますから、どこかでバランスは取れる、と信じよう。
ようやくここまで来ました。

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