3匹目の猫、チコちゃんがやって来てからはや11日。
隠れてはいるものの、どうやら私と母の知らぬ間に探検していて、家の中をだいぶ把握しているらしく、暮らすことに抵抗は感じていない、というのは感じていました。ただそれでも、こちらが接近、接触しようとすると拒絶する気配を見せ、時には唸ったり威嚇したりしてくるので、向こうから出てくるまで、基本的には放っておこう、というスタンスでいました。
そうは言っても、所在はときどき確かめたいし、触ってみたいのもやまやまです。「いい? 触っていい?」とご意向を伺いながら、手の届くところにいるときにお尻や尻尾をかる~く撫でたりしていました。
そうするうちに、だんだん抵抗が薄れてきて、嫌がる気配は減ってきたし、たまに暗がりから見返してくる表情が、どんどん柔らかくなってきたので、だいぶ慣れてきている、という実感はありました。
そして今日。相変わらず、手の届く物陰にいるチコちゃんに、「ちょっと触らせてー♪」と話しかけ、触っていたとき。
むっっっちゃくちゃ、腕を舐めてきた。
抵抗するどころか、向きを変えて、こちらに頭さえ押しつけてくる。前なら途中で急に不機嫌になって、甘噛みを繰り出してくるタイミングでも、ひたすら頭を押しつけてきて、顎を掻く手に頭を任せてくる。
午前中にそういう態度になってからというもの、そのあとは、手を伸ばすたびにそんな具合です。熟睡していれば違うのでしょうけれど、起きている限り、快く迎えてくれる。しまいには、物陰から半分くらい頭を出して、手近の角に頭をスリスリしている。
ぶっちゃけ、腕を舐めたりするのは、猫にとって塩分補給の意味もある、と言われている。でも、それでも構いません。この人の手は舐めていいのだ、と思ってくれてるなら。
ここまで来ると、物陰から出てきて、チコちゃんの方からすり寄ってきてくれるのも、あと少しという気がします。
……ただ、最近はなんとなく、この子はそもそも臆病で隠れているんじゃなくて、ただ物陰とか、狭い隙間が大好きなだけなんじゃねーか、という気もしてきてます。
だとすると、たぶんいくら待っても、出てきてくれない。近くで呼べば返事はしてくれるし、撫でるのも喜んではくれるけれど、出てくるのはまた別の話かも知れない。
まあ、それならそれでもいいのです。そもそもこちらとしては、先代の飼い主が亡くなったこの子たちを引き取って、最後まで面倒を見てあげるのが第一、と考えているのです。少なくとも、ここが新しい家で、私たちが面倒を見るのを快く受け入れてくれればそれでいい。
……でも、ここのネタに使えるような写真ぐらいはいちど撮らせてくれないかなー。私自身、暗いところでしか顔を見てないので、未だに全体像をしっかり眺めてない。
コメント