変なものとは会話もしないほうがいいぞ。[レンタルDVD鑑賞日記その756]

 昨年6月リリースの『封印映像53 三つ編みの女』を鑑賞。大学に残されていたキャンプ動画に映る異形のの恐怖《ピーグラスー》、投稿者が中学時代に裏山で経験した奇怪な出来事の記録《くますず》、勉強会で泊まった友人宅での出来事《かあさんのふりをしたなにか》、ある男女のささやかなデートの記録が思わぬ顛末に至る表題作の全4篇を収録。
『ほん呪』フォロワーのなかでは、エピソードひとつひとつがまあまあ練られている、あまり引き延ばすことがない(一時期レギュラーになってた霊能力者のは緩やかに繋げてたっぽいが)、など、毎回それなりに見応えがあるシリーズです……が、惜しむらくは、出ている人の物言いがどーにも不自然。インタビューでの喋り方が、あらかじめ文面を用意してなぞっている、という雰囲気が出てしまって、いまいち真実味に欠いている。
 しかしシチュエーションはなかなかに面白いのです。冒頭のエピソードは、なにせ怪異があからさまな脅かしなので、すれっからしとしては失笑せざるを得ませんが、《くますず》や《かあさんのふりをしたなにか》はちょっとしたホラーの趣で、見応えがある。表題作も、出来は先行する2本よりちょっと劣る気がしますが、オチのいや~な余韻はいい。
 節目で準レギュラー化していた霊能力者を“抹殺”する、という暴挙に、ちょっと先行きを不安視してましたが、少なくとも設定や展開は前よりも良くなっているようなので、もしかしたらあれは賢明な判断だったのかも……日本語を話せないひとが日本で霊能力者として滞在してる、って不自然だったしね。

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