4月21日にシャンテで1本観たあと、まっすぐTOHOシネマズ日比谷へと移動。本来なら夕食を摂るくらいの時間なので、帰宅するまでお腹をしばらく満たすべく、ポップコーンを買うことにした。
――が、困ったことにとんでもない混雑。飲食売店のすべてのレジを稼働しているのに、どこも10人程度並んでいる。ここで困るのは、列が1本されていないので、着いた列の従業員の手際が悪い、やたらと提供まで時間のかかる品物や量を注文する人がいる、といった理由で、しばしば列の進行が停滞する。19時15分には列に着いたのに、ようやく商品を受け取れたのは、19時35分でした――たぶん原因は、『名探偵コナン』など動員の多い作品の上映開始時間が重なったから。お願いだからTOHOシネマズはその辺考慮して欲しい。
結果、本篇前の特別映像はもちろん、恐らく1番手だったしびれグラムサムのネタをまるっきり観ていない。入室したときには、たぶん2番手の、タイタンの学校第5期修了生・ひらおか族が始まったあたりでした。しかしここの部分も、暗いなか自分の席に辿り着くのに懸命で、あんましよく観てません。
このあたりからようやく落ち着いて楽しめるようになった。あとで調べてみたところ、やっぱりここが3番手だった次の演者はピン芸人・鎌。現代風のファッションだけどおかっぱ頭をした男の虚しい格闘。面白かったんだけど、着地でもうひとひねり欲しかったかな。次はタイタンでは古株のネコニスズ。ツッコミ担当・ヤマゲンの強面をとことんイジったネタ。面白いけどやっぱり怖い。
お次はまんじゅう大帝国です。最近はちょっと正統派漫才にシフトしつつありましたが、久々にひねってきた。落語仕込みの表現力、ボケがボケとして機能しない独特の転がし方で、私はかなり好き。次は最近テレビでもときどき見かけるようになった春とヒコーキ。ファストフードの相席、というときどきあるシチュエーションを、デンジャラスにイジってます。治安はいいと思うよ、ある意味では。
続くキュウは、清水が優柔不断な自分に悩んでいる、という振りから例によってどんどん不思議なやり取りに巻き込まれていく。今回のは話に出てくるヴィジョンが明確すぎて、なかなかに気持ち悪すぎて笑えます……しかしこの方向に進化してM-1は勝てるのか? お次は脳みそ夫。前は設定の掘り下げの甘さ、理解の浅さが気になってあんまし笑えなかった、というのが正直なところですが、最近は映像を併用するようになって進化を始めてます。今回の《思春期忍者ウブ丸》は、映像との合わせ方が巧く行かずテンポがおかしくなってましたが、それはそれで面白かったりする。
ここで最初のゲスト、ぐりんぴーす登壇……申し訳ないけど、名前に覚えがなかった。ただしネタは面白かった。最近しばしば登場する、実在する歌を熱唱して膨らませていくスタイルですが、ツッコミを巻き込むやり口が絶妙。
ふたたびタイタンメンバー枠に戻って、シティホテル3号室が登場。恋愛もので見たことのあるシチュエーションを再現した、かと思いきや、観客も覚える違和感からどんどん笑いを生み出していく。小道具の使い方が巧いのです。そして爆問以外では最後となるタイタンメンバー、もはや稼ぎ頭のウエストランドが登場。M-1優勝以降やたらと使い回しているあるなしクイズのネタながら、ちゃんとフレーズと悪口の内容は一新しているので面白い。ただ、最初はいちおう存在していた“本当の答え”を捨て去ってないか、というのはちょっと気になってるんだけど……まあいいか。
ふたたびゲスト枠で登場したのはエレキコミック。このキャリアで未だに学ランを着てコントをやってるのもある意味すごいのですが、そこでのっけから禁断のフレーズを出してくるあたりがさすがと言おうか。緻密な伏線で成り立ったコントではなく、シチュエーションと即興的なやり取りで魅せるネタ。途中、あまりに見事すぎて拍手が湧いてしまったのが、それはそれでまた笑えるのでした。
3組目のゲストはなすなかにし。従兄弟同士ならではの息の合ったやり取りで軽快に進むので、全体で一貫したテーマというのは設けられていなくても楽しめてしまう、たぶん漫才としては理想の型。個人的にはこのふたりが評価されてるロケのスタイルがあんまり好きではないんですが、漫才は確かに面白いと思う。
最後のゲスト……とは言いますが実質レギュラーであるBOOMERは、新人演歌歌手の営業、という体でいつもの演芸。このコンビ恒例のあの物真似をしたときに繰り出した小噺が思いのほか決まりすぎて、不覚にもちょっと感心させられてしまった。
そして大トリ、爆笑問題です。ラジオでもさんざんイジっているダライ・ラマの1件を皮切りに、岸田総理襲撃に大谷翔平、スーパーマリオ映画の世界的大ヒットなど、事件から明るい話題まで多岐に採り上げていく……でも下ネタ多かった気がする。
エンディングトークは、まずタイタンメンバーよりダニエルズが、初めての冠ラジオ番組の宣伝をして急ぎ退場、入れ替わりでまずぐりんぴーすが登場……爪痕を残したかったのは理解できるが、あの芸はもっと磨きをかけるか、今回限りにすべきだと思う。少なくともテレビでは絶対流せないぞ。続いて登場したお久しぶりのエレキコミックとの話が長引いてしまって、最後に呼ばれたなすなかにしはあんまし喋れませんでした。
終了後はまっすぐ帰宅。天気予報では特に何も言ってなかったのに、地面は濡れ、ポツポツと雨粒も落ちてきている。まあ、折りたたみ傘は常備してますし、けっきょく傘を差すほどの降りにはならなかったので問題なし。
次回は6月9日。またハシゴするなら、売店に並ぶ余裕を20分以上は見積もらないとダメだな……。
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