『エンジェル・ハート』第25話 死にたがる依頼者

 本日からオープニング・テーマが玉置浩二にバトンタッチ。これまでの洒落た雰囲気は減りましたが、暖かみのある旋律と説得力ある歌声はさすが。……でも作画のほうは……嗚呼。

 香瑩が日本にやって来てから、はや二年目の冬が訪れた。相変わらずどこかブッ飛んではいるもののすっかり日本での生活に馴染んだ彼女の銃の腕前をたまたま目にした食堂の主人・福留祐介は、ヤクザな仕事に就いてしまった弟・裕司とともに自分を殺して欲しい、と依頼する。人殺しは絶対に厭、と固辞する香瑩に対し、父・獠は成り行きもあって引き受けてしまう。仕方なく香瑩は別途、裕司の内偵を進める――

 ゲストキャラ福留祐介の吹替が玉置浩二だと気づいて吃驚。声が籠もっていて聴き取りにくいのが難でしたが、演技力はある程度備えているので、これはこれでアリだと思う。演技力が皆無だったらヤバかったが。

 話のほうは原作通り、であるが故に人情噺をこのシリーズ流にうまく調理していて不安はなし。改めて見ると、二年を経てすっかり普通の女の子らしい無邪気さも身に付けた香瑩、という像も描き出していて、いいシナリオです。

 が、いちばん心配だった作画のほうは……一回、実質的な休みを挟んでも恢復せず。まあオープニングの背景からしてアレだったわけですから、ある意味覚悟は出来ていましたけど。アップやごく部分的には目の醒めるような絵があるかと思えば、福留祐介の恋人・昭美(井上喜久子さんですよーみょうがさん)の去り行く後ろ姿が手のふりが変なせいで台無しになっていたりとか、目を覆いたくなる場面も無数にある。まあいつものことでもありますが。

 と、あれこれ言いつつ実のところもう作画のレベルは納得してしまったことなので、気にせず次回以降も見ます。ぎこちない日本語からごく普通の女の子らしい感情の起伏を覗かせるようになった香瑩の演技も可愛いので、観る楽しみは増えているし。

 ついこのあいだ変わったばかりなのでエンディング・テーマはそのままかと思えば、こちらも新曲に変わってました……曲の出来からして拙かったので梃子入れされたのか、予定通りだったのかは知りませんが、こちらもけっこういい曲でした。

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