『いぬかみっ!』第10話 桜の思い出っ!

 宗家の誕生日を祝う宴が催される。薫の犬神たちや啓太・ようこも招かれるなか、はけは過去の記憶を手繰っていた……

 脚本は原作者だそうです。なるほど、キャラクター性はよく押さえていますが、なんかヴィジュアルになるということをあまり意識していない描写が多い。読者の視点には配慮しているのだけど、カメラの配置を念頭にしていない印象。冒頭のネタやはけが屋敷に戻ってからの描写にそういう傾向が多々垣間見えます。

 他方、語彙は多く場面場面の密度と緊張感は優秀でした。原作者を招いていることを意識してか作画のクオリティも高いしゲスト声優にしてからが林原めぐみだ。喋り方はがさつで迫力はあるけど可愛いデザインとちゃんとバランスを保つ、という難役をきっちりこなしているのはさすが。敵がこれまでになく敵らしかったのも宜しい。

 これまでの傾向と比較するとギャグも描写も突き抜けておらず、妙に綺麗に収まりすぎているのが却って物足りないくらいですが、一篇のエピソードとしての仕上がりは素晴らしかった。毎回このくらいだと安心して観られるんですがぁー。

 ……そして次回予告は今度も素晴らしかった。ちなみに私も似たような感想を持っていた。

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