『猟奇的な彼女』4回戦

 南とのあいだに誤解を引きずったまま、三朗は凜子の行方不明になった恋人・野々村を一緒に捜す約束をする。彼女の記憶を手懸かりに追っていくが、なかなか確実な情報は得られない。そんななか、フィールドワークに赴くこととなった三朗だが、凜子はそこに野々村の実家があることを思いだし、強引にくっついてくる……

 前半のヤマ場、というより前回からしていささか鬱陶しかった三角関係の構図をいったん崩す話。南の存在が、『猟奇的な彼女』という主題の持っている破天荒な面白さを壊しがちでしたから、それを外すのは正解だと思います。

 だがしかし、一方で凜子の想い人についての話が如何せん重すぎる。今回、すべての事情は説明されませんでしたが、それでも最後の引きだけで非常にヘヴィーになりそうなことは想像に難くありません。連続ドラマの引きとしては正しいのですが、この興味の惹き方はどう考えてもコメディではない。『猟奇的な彼女』には感動の要素もあるとはいえ、それはコメディとしてきちんと固めたうえでの話です。

 そのコメディ部分も、三朗と凜子のやり取りではなく、その周囲の行きすぎた反応で笑いを取っている嫌いがあるのもやや本末転倒気味。連続ドラマとしては決して間違いではないのですが、どーも納得がいかないのでした。まあ、来週も観ますけど。

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