フリーパス終了間際ですが、TOHOシネマズ以外で観る。

 今週の日曜日で、発行したTOHOシネマズのフリーパスが期限切れとなります。予定をなるべく空けて、週末封切り作品をメインにラストスパートをかける、というのは前々から決めてあったことですが、しかし本日はTOHOシネマズ以外のところで映画鑑賞して参りました。

 朝から雨が降っているので、珍しく電車にて赴いた有楽町、足を運んだのはヒューマントラストシネマ有楽町。ちょっと余裕を持って出かけたら、施設のエスカレーターは動いていましたが、激情にはまだシャッターが下りておりました。仕方のないことなんですが、なんだか寒々しいものがある。

 鑑賞した作品は、『4ヶ月、3週と2日』でカンヌ映画祭パルム・ドールを獲得したクリスティアン・ムンジウ監督の新作であり、ふたたびカンヌ映画祭にて脚本賞と女優賞を獲得した、ルーマニアにて実際に起きた“悪魔憑き事件”をベースに描くドラマ汚れなき祈り』(MAGIC HOUR配給)。前作が非常に印象的で、カンヌ映画祭での受賞を聞いて観る気満々でしたが、チェックするのが遅く、かつ色々といっぱいいっぱいで追いきれない先月に公開されていたため、なかなか観ることが出来ず、今週で都内での上映が終わる、と気づき、私にとってはどうやら最後のタイミングとなりそうな本日に駆け込みで観てきた次第。

 前作に劣らず衝撃的な1本。実際の事件に基づいているため顛末は解っていますし、プログラムでも隠していませんが、まったくオカルトに偏ることなく、カルトで括ることもせず、誰にも悪意がないまま狂気が加速していくさまを淡々とくっきり汲み取るトーンは、ジリジリと神経に来ます。観ていて気持ちがいいわけではありませんが、取り憑かれたような気分になり、観終わってからは色々と考えずにはいられない。この状況ゆえの事件ではあるものの、本質的には普遍性が感じられる、今回も優れた映画でありました。

 鑑賞後、近くのうどん屋で食事を摂ろう、と足を運んでみると、やっぱりオフィス街にあるこーいう店に昼休みに立ち寄るべきじゃない、と痛感。諦めて引っ返し、自宅の近くで買って帰りました――腹具合が怪しかったので、早くトイレが見つかりやすい場所に陣取りたい、という気持ちのほうが強かったりする。

 午前中の鑑賞なので、いつもなら当日中に感想をアップしているのですが、今日は仮眠を取ったあとでちょっとしたトラブルがあって集中力を欠き、また内容が内容なのでそう軽く済ませるわけにもいかず、明日以降に見送らせていただきます。

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