『BLOOD+』第五話　暗い森のむこうへ

　父・ジョージはどこへ消えたのか、大黒柱を失った家族はどうなるのか？　小夜が意を固めるなか、ジョージの探索に手を貸すことを認められないカイは苛立ちを顕わにする……

　本格的な戦闘を前に、それぞれの心理と背景とを垣間見せるエピソード。それ故に単体では焦点を欠いてしまうのはまあ致し方のないところでしょう。しかし、カイに自分の無力さを解らせるための格闘シーンの作画がだらーんとしていたのが気になります。もうちょっと引き締めてくださいって。

　本格的に話が動きはじめたのはいいことですが、小夜の力の意味やハジとの関係性などをはっきりさせないままコマを動かしてしまったのはちょっと頂けない――尤も、『地獄少女』と比べると格段に計算が行き届いている気配があるので、その辺も今後の展開を考慮してのことかも知れません。相変わらず牽引力は高いので、引き続き様子見。こっちはもう完結まで通すのは確定した気がします。