復活早々ハシゴです&『ALWAYS 三丁目の夕日』初日舞台挨拶(2回目)

 今週いっぱいは風邪でほとんど機能停止状態、しかも後半から症状が喉に集中してしまい、観る気力は恢復しても傍迷惑なのが解りきっていたため、鑑賞は自粛していました。が、それも今日まで――先週わざわざ並んでまで購入したチケットを無駄にしないためにも、今日までにある程度症状が良くなるよう尽力してきたのが奏功して、朝方には相変わらず声は嗄れたままながら、咳の回数はほとんど気にならないくらいにまで減少したので、バイクにて勇んで外出。しかも手違いのために先週確保できたチケットが午後一時からの回のものとなってしまったので、必然的に(?)ハシゴです。

 確保したチケットは有楽町・日劇のものなのですが、訳あって一本目は六本木で鑑賞。作品は、今年『チャーリーとチョコレート工場』に続いての新作となるティム・バートン監督作品、初めて自らメガフォンをとったストップモーション・アニメティム・バートンのコープスブライド』(Warner Bros.・配給)。病み上がりでもあるのでゆとりのある時間帯に、シンプルで肩の凝らない作品を、と選んだのですが、期待通りの良作でした。画面がすべて絵画的で、しかも組み立てはほとんどミュージカル。視点が死者寄りでかつ死者のほうには悪人がいない、という構図もいかにもバートン監督らしく、フリークに対する愛に満ちあふれた作品です。人に優しいマニアックさは好きだなー。『チャーリーとチョコレート工場』はちょっと怖すぎた、という方にもお薦めできるかも。詳しい感想は後日、このへんに

 観終わったのは十一時三十分ぐらい。有楽町まで移動せねばならないとはいえ、次のお目当ての開映時刻までゆとりがあるので、その間にお買い物と昼食を――と思っていたのですが、移動中、さすがに買い物をしているゆとりはなさそうだと気づいて、食事だけで済ませることに。で、銀座界隈で映画を観たときの食事によく利用している蕎麦屋に赴いたのですが。

 ……店が無くなっていた。

 かつて蕎麦屋のあったところに入っている衣料品店らしき店舗を眺めてしばし呆然とする。あちこち歩いてみましたが、移転の案内も閉店のお知らせも見当たらない。前に来たのっていつだっけ? どんなに長く見繕ってもひと月程度のことなのにどうしていきなり入れ替わってるんだ?! 疑問符を抱えつつ、時間もないので同じフロアのファーストフードにて急いで食事を済ませ、劇場へ。またそのうちに銀座界隈で、手頃な蕎麦屋を発掘しておかないと……

 マリオン九階に上がってみると、さすがに舞台挨拶の回だけあって既にかなりの混雑。座席の位置はわたし好みの前寄りではないのですが、劇場のほぼ中央という客観的には最高の席ゆえ、逆にあとで席を立つのは困難なので、飲物の買い出しやトイレなどをさっさと済ませて、あとは席についてじっと待つ。

 本日の二本目は、たぶん日本人なら誰しも目にしたことがあるはずの、西岸良平が独特のタッチで昭和三十年代の日本を暖かく可笑しくほろ苦く描いた漫画『三丁目の夕日』を、『Returner』の山崎貴監督がVFXを駆使して実写にて再現したALWAYS 三丁目の夕日』(東宝・配給)。私が鑑賞したのは舞台挨拶つきの2回目。実のところ、先週土曜日にチケット確保に並んだ時点では、やはり舞台挨拶のあった初回のほうを購入するつもりでいたのですが、どういうわけかこの作品については日劇窓口での取り扱いは第二回上映分のみだったのです。ま、目当ては彼女だけだし、観られればどちらでもいーや、と楽天的に構えていたのですが、劇場前の貼り紙を観て、本日二度目の茫然自失。

 堀北真希、都合により一回目のみの登場だと――?!

 ほかにもたいまさこ薬師丸ひろ子が二回とも欠席らしかったですがそんなの知ったこっちゃねえや彼女見たさに並んだのによー?! 当日になってそんな展開ありかよー?!

 ……とまあぼやいてはみたものの、こちらもそこそこ経験値は蓄えているゆえ、大勢登場する舞台挨拶では事情で当日いきなり欠席するのが何人か現れるのも承知している。すぐに気持ちを切り替えましたともええ切り替わりきってないけどさ未だに悔しいけどさ。

 ともあれ舞台挨拶である。初回は上映後でしたが私の鑑賞した二回目では上映前、より時間が限られているため、吉岡秀隆堤真一三浦友和小雪須賀健太小清水一揮山崎貴監督の順にかるーく挨拶しただけで終わり。「実は俺の登場したシーンぜんぶCGです」と言ってウケを取った堤真一に対し、続く三浦友和が「CGじゃなくてVFX」というツッコミを入れたため、結果的に最後まで“VFX”という表現が出るたびに笑いのこぼれる、妙に和やかなひと幕となりました。これはこれで楽しかったのでOK。

 そしてすぐさま本編からの上映。評判がいいので心配はしていませんでしたが、想像よりも更にいい出来でした。映像的な面はむろん、キャラクターの組み立てもドラマの構成も、何より作品全体を覆う雰囲気が本当にあの『三丁目』そのままなので、観ていて大変に心地よい。二時間十三分という尺は少々長めで、体感時間もほぼそれに匹敵するのですが、それでもなお「もうちょっと長くても良かったのに」と感じさせるのは、その居心地のいい空気が完成されているがゆえ。何より、舞台挨拶は欠席となった堀北真希の如何にも垢抜けない愛らしさが絶品だったので、個人的には何ら文句のない出来でした。詳しい感想は後日、ここらへんにアップします。

 観賞後はとっとと帰宅して昼寝する、つもりでしたがもう劇場を出た頃には四時近く、こら寝る時間ではないやと、昼食時にいちど取り止めた買い物を軽く済ませてから帰宅。アニメを観ながらmixi用の簡単な感想を書いたりしているうちは良かったのですが、こちらの日記や本サイト用の映画感想の準備をはじめたあたりからさすがに眠くなってきました。そんなわけで、映画感想はすべて明日以降、ゆっくり書くことにします。

 しかし病み上がりの行動じゃないな、これ。

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