ふたたびつぐみが幻視した光景を頼りに、フリーライターの柴田は地方巡業をつづけるサーカスを取材名目で訪問する。いったい誰が地獄少女を招いたのか……?
ダメ連鎖はどこまでも続くよ。誰が怨みを地獄通信に告げたのか、を探り出す謎解き興味らしきものを盛り込みたかったのかも知れませんが、なんの魅力にもなってません。その仕掛けを物語、ひいては復讐の動機そのものに関連づけるあたりは発想として悪くない、と思うのですが、脚本の構成と台詞回しが絶望的に駄目。柴田の行動は相変わらずまともな大人のやることではないし、サーカスの内幕もリアリティからは程遠く、復讐に関する連想だけで泥縄式に繕っているのが見え見え。久々にきちんと描かれた報復のシーンも、従来以上に陳腐になって失笑するしかありませんでした。
話のなかで重要な役割を果たす少女のデザインと作画は優秀な部類に入り、今回は地獄少女の佇まいも久々に魅力的でしたが、それ以外のキャラクターは柴田やつぐみ含めて相も変わらずボロボロです。……こうも救いがないと、もはやその救いのない出来自体を鑑賞して楽しむしかない、という感じ。
そんな自虐的な楽しみしかできないならもう観なくてもいいんじゃ、と自分でも思いますが、ここまで来たらもー意地です。いったいどこまで堕ちるのか、或いはこのグダグダの無間地獄をどーやって完結させるのか、見届けてあげます。閻魔あいの台詞を「お前はどーなんだ」とスタッフに対して投げかけるのはそのあとにしましょう。
コメント
キャラ絵に萌えられればいいさ、という次元で見ているため、閻魔あいの出番が多かった今回は満足。
声優アニメだと思って見ているため、矢島晶子さんの好演が見られた今回は満足でした☆
おふたりの仰言る点については同感です。今回、閻魔あいとメインの女の子の演技と作画については言うことありませんでした。それだけに無駄遣いの感も否めませんけど。
中々厳しいご意見ですね…個人的にはビジュアルで満足しているんですが。声優さんは良く知らないので…。
言われてみればストーリーも確かに妙に感じますね。そういう事を全く考えずに見てた私は一体…
反応が遅くなってしまってすみません。
わたしの場合は、いちおうミステリ・ホラー方面で実作もしている身なので、こういういい素材を無駄遣いした話作りが余計に許せないのです。また、理屈をすっ飛ばして、純粋に怨み→報復という構図だけ描いているならいいのですけれど、この作品の場合、そこにいちいち捻りを加えては照準をぼかしているのが余計に合点がいかないのです。
作画的にも微妙な回はありますが、ビジュアル面では評価したい部分もあるので、そういうところを楽しむぶんにはいいと思いますです。