『アブノーマル・ビューティ』監督・脚本・製作:オキサイド・パン/主演:レース・ウォン/配給:Libero

 週末恒例の映画鑑賞でございます。

 実はつい一昨日ぐらいまでは迷う余地なく観るものを決めてあったのです。が、昨日になってふと「こんなんあったけどどうだろう」と公式サイトをチェックしたある作品が、予想以上にわたし好みの内容だったため、直前になって迷う迷う。ちょうど移動に利用する電車の同じ路線上にある駅のどちらで降りるか、という選択でもあるので、結論の出ないまま家を発ち、ギリギリまで悩むことに。

 あとから思いついた候補のほうが手前にある駅で降りることになっていたのですが、ドアが開いてからもしばらく考え、けっきょくそのまま電車に乗り続ける。実のところ最初の候補もあとから思いついた方も、出来には色々と不安があったので、それならより優先したい方を選ぶことにしたわけで。

 渋谷駅で降り、東口から出て向かうはシアター・イメージフォーラム。ミニシアター激戦区の渋谷を最寄り駅としながら、密集している109周辺とは反対側にぽつんと孤立しているような印象のこの劇場に立ち寄るのはいつ以来か、と帰宅後調べてみたら――2004年4月の『MAY―メイ―』で初訪問して以来の、まだこれが二度目でした。まったく迷うことなく辿り着けたので三度か四度は来ているものだと錯覚してましたがそんなもんかい。

 作品は個人的に入れ込んでいるパン兄弟が2004年に手懸けたサイコ・サスペンス『アブノーマル・ビューティ』(Libero・配給)。――実は先週の新耳袋トークライブの途中で、配給会社のかたによる宣伝がなされていたのですが、そのときの宣伝担当女性の妙に要領を得ない話しぶりや、木原氏のやたらと奥歯に物の挟まったような言い方から、出来を危ぶんでいたのですが、そういう意味では予想通りの代物でした。サスペンスとしては脚本に破綻が多すぎていまいち。但し映像や音響のセンス、テンポのいい演出など、パン兄弟らしさは横溢しているので、そういうスタイリッシュな“映像”を楽しみたい人や、パン兄弟の作品のファンであれば楽しめるでしょう。従ってわたしは堪能しました。詳しい感想は、「お嬢さん風呂場でいったい何をしてた?!」からどうぞ。

 観賞後はすぐに電車に戻って、池袋で下車。ショップ限定のペーパー目当てで1冊だけお買い物をして、それからかなり久し振りに池袋西武屋上のうどん屋で釜揚げうどんを食べる。もうそろそろ大丈夫だろう、と思ったのですが――やっぱりまだ寒かった。

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