土曜日夕刻の新宿なんか大嫌いだ。

 目覚ましをかけて寝たのですが、案の定一発では目が醒めず、15時35分ぐらいに起床。急用で出かけていた両親が戻るのと入れ違いぐらいに、慌てて家を出る。雨模様なので今度も大人しく電車にて、新宿まで移動。

 普段は朝一番に訪れるせいで、土曜日であるということを意識しませんが――やっぱり休日の午後、新宿の人出は並大抵ではない。歩道を横切るのも困難な人の波が、それぞれに傘などという邪魔な代物を拡げているのですから、尚更に身動きがとりづらい。単独行の場合は歩く速度が速まりがちな私は苛々しながら歌舞伎町方面へ。

 劇場はシネマミラノ。どうやら上映開始より前に入れそうだったので、一階にある、新宿ミラノ座などとの統合窓口でチケットを購入すると急ぎ劇場に通じるエレベーターへ移動――しようとして、慌てすぎていたために、窓口周辺の足許がなだらかな傾斜になっていることをすっきり失念、危うく転びかける。倒れこそしませんでしたが、2月ぐらいから読み始めたのに他に片付けておきたい本などを優先したためになかなか進まず、ここ数日やっと本腰を入れてページを繰っていた文庫本を落として少し汚してしまう。すまんのう。更に劇場に入って、プログラムとコカコーラとを一緒に注文したら、係員が何故かポップコーンを出してくる、という奇妙な寸劇を演じてから、ようやく着席。外同様に、場内もけっこうな人の入りでした。

 鑑賞したのは、製作されたタイでは年間興収No.1を獲得したというホラー映画心霊写真』(KLOCKWORX×media suits・配給)。安直そうなタイトルといささか大人しすぎる宣伝に不安を抱きつつも、あの『the EYE』を輩出したタイで好評だったなら何かしら見所はあるのだろう、ととりあえず押さえておく程度のつもりで観に行ったら、これが望外のヒットでした。仕掛けは見え透いているし背景はありがちですが、その堅実さと匙加減の巧さで見事に上質のホラーに仕上げている。特にクライマックスの、定石を崩した構成は秀逸です。宣伝規模が小さく知名度が低かったうえに、先週公開したばかりなのに次の金曜日で終了してしまうというのが勿体ないくらいの佳作でした。音のショックや虚仮威しに依存しない正統派のホラーが好き、という向きには間違いなくお薦めです。詳しい感想は後日、このへんに。……それにしても、私がシネマミラノで鑑賞した作品って、ほとんどホラーなんだなー……。

 観賞後、日暮れ近くなって更に混雑の酷くなった街を意地で抜けて、紀伊國屋書店にてかるく買い物したあと帰宅。改めて、土日祝日の映画鑑賞は午前中に限る、と痛感したのでした……疲れた。

 混雑をすり抜けてきた疲れに加え、今になって眠気がぶり返してきたので、感想書きやその他諸々は明日以降に廻します。このあと、GyaOにてクライマックス近くまで鑑賞しながら、時間が足りずに途中で止めていたジャッキー・チェンの古い映画の続きを観たら、もーすぐに寝ます。……あ、その前にお買い物の報告があった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました