昨日はいったい何をしていたか、というと。
日中はいつもの如く。ひととおり使命を終えたあと、いったん自宅に戻ってバイクにて出発。本当はそのまま目的地へ直行したかったのですが、仕事のあとに電話で確認したところ、そのあとで観るつもりの映画の座席がどうやらギリギリっぽいと判明したので、先に六本木に立ち寄ってチケットを確保しなければならなかったのです。30分100円の駐輪場を利用して、急ぎ確保して離脱。
それから続いて大崎へ。陸橋下の駐輪場にバイクを駐めて、例の如くこの時期に東京入りした安眠練炭さんらを中心とした飲み会に40分ほど遅れて参加。飲み会になんでバイクで、と思われるかも知れませんが私だって出来ればやりたくなかった。しかし、このあとの映画が0時30分開映・2時40分頃終了で、どう考えても電車が終わっているため厭でもバイクで移動せねばならなかったのです。ふだんは飲み会にアルコール抜きで参加していても別に平気なのに、こういう状況だと無性に飲みたくなるのが不思議だ。飲まなかったけど。
店から追い出されたのち、20分ほど近くの陸橋で駄弁り、電車にてそれぞれ散っていった皆さんとお別れして、私はふたたび六本木に赴く。……上映開始から1時間30分も早く着いてしまいました。時間潰しに別の映画を観るということも出来ず、やむなく待合室でひたすら本を読んで時間を潰す。
そしてようやく開場、開映。作品は、もしかしたら私にとって今年いちばん楽しみな一本だったかも知れない、『ボーン・スプレマシー』のポール・グリーングラス監督が綿密なリサーチによって、911にハイジャックされながら唯一広野へと墜落した旅客機の中でなにが起きていたのかを、管制センターなどの様子も織り交ぜつつひたすらリアルに再現したドキュメンタリー・タッチのドラマ『ユナイテッド93』(UIP Japan・配給)。期待するだけ期待をかけた作品であり、それ故むしろ肩透かしの可能性のほうが高い不安すら覚えていたのですが、これだけ高まった期待に完璧に応えた傑作でした。序盤こそやや退屈の感は否めませんでしたが、だからこそ事態が急速に変化していく中盤以降の凄まじいまでの迫力。そしてクライマックスの狂奔ぶりと鏤められる祈りは、いっそ荘厳ですらある。あの事件を語るにはまだ早すぎるとか5年も経っては遅すぎるとか、そんな議論などはね除けてしまいそうなくらいの力強さ。どんな立場から観るにせよ、何かに想いを馳せずにいられなくなるはずです。いやもう、本当に素晴らしかった。詳しい感想は、「観たあとしばらく言葉が出て来ない。」からどうぞ。逆にしばらく経つと幾らでも言うべきことが思い浮かんで収拾がつかなくなるのでありました。
観賞後は、人気の少ない街をバイクでゆったりと……というわけには行かずタクシーとかに追い立てられつつ帰宅。昼間からこっちシャワーを浴びる余裕もなかったので音を抑えてひとっ風呂浴び、ようやく就寝する。
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