『武装錬金』第11話 死が二人を別つまで

 早坂姉弟はなにゆえホムンクルスの信奉者となったのか? その理由は、ふたりの過去にあった。母だと信じていた女はふたりを誘拐した犯人であり、彼女に育てられたふたりは寄る辺なく、ふたりきりで生きていくしかなかったのだ。永遠に一緒に生きることを決めた早坂姉弟は、だからホムンクルスになることを願った。しかし、カズキに敗れたいま、もはやその道は閉ざされた――残された道は、死だけ……のはずだったが。

 早坂姉弟編ひとまず決着。背景がハードなだけに、きっちり気合を入れて描こうとしているのが快い。そのぶん、中盤以降のギャグがあらかた空振りしているのが残念ですが。喋りはじめたエンゼル御前の実態も、もーちょっと衝撃的に見せて欲しかったところです。意外とえぐいんだぞその設定。

 しかし30分の中に収めたエピソードの分量は相変わらず凄まじい。観たー、という充実感を齎してくれる点ではやっぱり今期屈指のシリーズだと思います。

コメント

  1. 冬野 より:

    漫画では作者が力を入れすぎていた早坂(母)の存在と描き方を、短い尺と第三者視点な淡泊さで見せることで独特の無常感も出ていたのは、漫画版よりも同盟加入のキッカケともイメージ的に繋がりやすくて良かったですわ。

  2. tuckf より:

    原作はそのへんのくだりをよく覚えていなかったり。でも、整理がちゃんとなされているのは観ていて解ります。やっぱりいいですわこれ。

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