『Venus Versus Virus』Piece07 フカイ オモイ

 ……朝の時点でちゃんと用意してあったのに、アップするの忘れてた……。

 自らが守るべき者のために、ルチアもスミレも、それぞれのかたちで自らの能力と対峙する道を選び始めた。そんなふたりの姿に名橋は、自らと袂を分かったその男の記憶を重ねる……

 どうも、場面転換が下手くそで困ります。名橋が写真を見るタイミングのわざとらしさ、そこから過去に移るぎこちなさ。誰に語っているのか解らないナレーションの不自然さ。視点の所在がいい加減なので、観ている側がどこに立てばいいのか把握できない。もともとあまり上手いシナリオが書けない傾向にありましたが、今回は特に駄目でした。イメージ映像の使い方も雑だし。

 そのうえ、話の内容に絵の質がまったく合っていないので、演出のぎこちなさを更に加速させて全体がガタガタ。要素のひとつひとつは、凡庸であっても決して悪くないのに、センスが欠けているとどうしようもない、という好例でしょう。特にルチアが今までその程度の“秘密”を認識せずにいたこと、またそうした理解もなしにあんな暗さを孕んでいた、という流れは不自然すぎて、結果最後の感情描写もスミレのモノローグもまるで説得力を持たなくなってしまった。うーん。

 繰り返しますが要素は悪くない。しかしとことんまとめ方が悪く解釈が半端なせいで、率直に言ってどんどん結末に興味が湧かなくなってきた……どうしよう。

 ……しごくどうでもいい話なのですが、私の父、手術したのが左目でして、きのう顔を見に行くと、眼帯してました。別になんか光線を発するのではなく、間違って飛び出さないように、なんですけど。

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