なんか色々滞ってますが、習慣として週末の映画鑑賞。おとといに続きまたしても六本木ヒルズです。どうせなら1日で済ませられないものか、とは私も思うが、今日封切りなので仕方がない。
作品は、ハル・ベリー主演&ブルース・ウィリス共演によるサスペンス『パーフェクト・ストレンジャー』(WALT DISNEY STUDIOS MOTION PICTURES. JAPAN・配給)。CM・予告編でやたらラスト7分11秒の逆転を謳っているので、映画者兼ミステリ者としてはとりあえず受けて立たないと、と思って初日から馳せ参じたのですが……とても微妙でした。確かに逆転劇ですし、伏線はちゃんと張ってあるのですが、どうも釈然としない成り行きなのです。サスペンスと呼ぶには演出が弱く緊迫感に乏しいのは観ているあいだから思っていたことですが、観終わったあとで何がいけなかったのかよくよく考えた結果、真犯人の印象そのものが逆転しないことが問題だったらしい。普通映画を観て“騙されたい”と思う人は、ひっくり返される爽快感、構図がぐるっと入れ替わる感覚を味わいたいのでしょうし、実際私もそういうのを期待して観に行ったのですが、本編の結末に感じるのは爽快感よりも不快感なのです。作中の幾つかの描写がなければ、またはこういう行動に出る感情的な裏打ちについての伏線がしっかりしていれば、カタルシスを味わうことも出来たのでしょうが、本編はそこまで配慮が出来ていない。配役は見事に嵌っていますし、基本的な伏線は整っているだけに、ただただ勿体ない仕上がりです。私はこの作品、あんまりいい点数はあげられません。モチーフが悪くないだけに、無自覚な拙さがどうしても癇に障るのです。
鑑賞後は近くのラーメン屋で昼食を摂り、そのあと軽く用足し……するつもりでしたが、なんとなく気力が萎えていたのでそのまま帰宅。なんか口直しをしないと収まらない気分ですが……どないしよ。
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