『もっけ』第11話 ダイマナコ

 年の瀬も押し詰まった師走。異界のモノもなりをひそめる季節だが、そんな矢先にまたしても瑞生が妙なモノに目をつけられる。ダイマナコ――新たな年神に先駆けて訪れ、人々を見回る厄神である。人々に忘れられても、いにしえの習慣通りに立ち回る彼らの姿に、静流は複雑な想いを抱く……

 相変わらず作画があまり肌に合わない……爺婆の作画は良好、静流も見られるのですけれど、瑞生が絡むと途端に不安定になるのはどーいうわけだ。冬景色を再現した色調は非常にいい――というか折からの冷え込みに拍車をかけるぐらいに全体的な雰囲気は見事でした。

 内容のほうは、実に『もっけ』らしい深みと和やかさに満ちた好編。少々テキストが煩雑ですが、今回の話運びでは致し方のないところでしょう。本来相容れないはずの人間と妖の、何故か心温まる交流。『もっけ』の主題がなければ描き得ないシチュエーションです。ダイマナコという厄神の物言いが妙に粋であるのも良かった。

 で、次回はまた瑞生メインということでまたしても不安を覚えているわけですが……その前に、次回予告を何とかしてくれんだろうか。別にオチつけてもいいけど、それが浮かない程度の演出はして欲しいのです。

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