ミニシアター梯子。

 日中、アカデミー賞を確認したあと、とりあえず一眠り。起床後、ちょっとだけパソコンをいじったりしてから、夕刻に電車にて渋谷へお出かけ。もう今日は割り切って、映画三昧にしてしまいました。

 訪れたのは渋谷、Q-AXビル。Q-AXシネマの地下にあるスクリーンにてまず鑑賞したのは、アカデミー賞短篇作品部門にノミネートされた作品を長篇化した、時間を止める能力を身に付けてしまった青年のキュートなファンタジーフローズン・タイム』(CK Entertainment・配給)。配給会社の近日公開作品一覧に載っていた、スーパーマーケットで半裸の女性が腕に買い物籠をぶらさげて佇んでいる映像を見て「何だこりゃ」と思い何気なくチェックしていたものを、今日の本命と一緒に観るのにちょうど良かったから拾ってみただけなのですが、これが望外の大収穫でした。うわーこういう映画大好き。時を止める、というシチュエーションをSFとしてでなく、あくまで恋愛のプロセスを象徴し、新しい恋へと気持ちを切り替えていくためのきっかけとして用いている。登場人物たちの愛らしさのお陰で終始ユーモアのある内容になっているうえ、映像がとにかく美しい。ラストシーンなんか、本当に感嘆ものです。今年はけっこう当たりを引いている年なのですが、好みという点では間違いなくトップクラスの1本。

 2本目は、同じビルに入っているユーロスペースにて鑑賞――帰ってから調べてみたら、何とこのビルに移ってから初めての訪問でした……そういやQ-AXシネマにばっかり来ていた気がする。ともあれ鑑賞したのは本日の本命、敬愛するリチャード・リンクレイター監督の最新作で、ルポルタージュをもとにアメリカのファーストフード業界の暗部を容赦なく抉った問題作ファーストフード・ネイション』(Transformer・配給)。最初はこの監督にしては素直な作りかな、と思っていたら、段々本来の練りに練ったダイアローグの魅力を全開にしていき、最後には衝撃的な場面を持ってくる。結論は観客に委ねていますが、しかし観た以上何も考えずにいさせない優秀な社会派作品でした。やっぱりこの監督は素晴らしい――しかし、間違ってもファーストフードを食べながら観るのは止めましょう、とだけは申し上げておきます。語られている事実を承知で食べるのは可能ですが、でもよほど図太い神経をしていない限り、クライマックスで、吐きます。

 2本目は90分ぐらいだからまあ23時過ぎには帰れるだろう、と高を括っていたら、実は2本目が100分強でしかも予告編が長く、帰りついたのは23時30分頃。というわけで無茶苦茶急いでこれを書いてます。

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