『絶対可憐チルドレン』2st sense.「高沈無憂!バベルの塔はそびえたつ」

 皆本光一が正式にB.A.B.E.L.に赴任したその日、組織の予知班がガソリンスタンドの爆発事故を察知した。万全の対策にも拘わらず、操縦士が心停止状態となった飛行機の接近で危機に瀕するが、休養中だったザ・チルドレン三人組が駆けつけ、操縦士の救出に成功する。だが……

 ……えー、回数表記は原文ママです。ちゃんと予告を見て“2nd sence.”としたものを用意してあったのに思わず直しちまったよ。

 二回目序盤はB.A.B.E.L.職員や組織の紹介、中盤から三人組が登場しての事件部分なのですが……どうも構成が拙い。内部の紹介をするのは間違いではないのですが、無理に三人組を休日にして退かせる必要はなかったでしょう。基本的にエスパーの力を役立てる組織であり、三人の指揮をするという立場にある皆本が、三人が不在だというのにひとりでプレコグの指示により出動する、というのも不自然。結局遅れて登場させるんだったら、出勤を遅らせるとか、すぐに逢えない、出動できない理由を簡単に設定するべきだったでしょう。よりによっていちばん不自然な理由を選ぶのはどーしたわけやら。

 しかも、言葉の選択が雑であるために、プレコグの予知の仕方がとてもいい加減に映ってしまっているのも問題です。最初の事件は爆発事故としてよりももっと別の表現があったでしょうし、次の出来事についてももう少し曖昧な表現を用いるべきでした。原作では初期のエピソードだったため私もよく記憶しておらず、或いは原作通りなのかも知れませんが、にしても脚色の段階で改善することは考えるべき。

 まあ、子供向けとしての基本要素はあらかた押さえてあるので、たぶん時間帯には合っているのでしょうけれど、どーも脚色の仕方が悪い意味で子供騙しになっていて、本来マニア層にも訴える力のある原作を充分に活かしきっていないのが引っ掛かります。作画の質や動きのイメージ、またコメディならではの間の作り方は悪くないだけに、課題は脚本、シリーズ構成という気がしてきました。

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