船旅での災禍を潜り抜け、陸に上がったリナたち一同だが、ジョコンダ公爵領に通じる道中に突如、巨大な迷宮が立ちはだかった。しばらく音沙汰のなかったワイザー捜査官が先回りし建築したものだが、彼に知恵をつけたのは実はジョコンダ公爵夫人に雇われたゼロスだったりする。罠と知ると却って飛び込んでいくリナの性格を熟知したゼロス肝煎りの仕掛けは、果たしてリナに通用するのか……
前半のずれまくった弱点責めの過程は楽しかったですし、後半の展開も有り体ながら間違ってはいない。ただ、見せ場である後半のアクションや機転の見せ方が下手すぎて、どうも盛り上がりに欠く話でした。ああいう流れならもっとゼロスの圧倒的な強さと、それにいいように翻弄される一同をきっちり描いてメリハリをつけなければ駄目です。結局、いつの間にか蹴散らされているような印象しかありませんでしたし。ギャグとして見せたいにしてもシリアスにしてみせたいにしても、もっとくっきりさせないと。
やや乱れ気味とはいえ相変わらず勢いはあって絵は見られるほうなのに、どうも演出がいまいちこなれていないような。正直、原作のファンでなかったらそろそろ飽きているころだと思います。
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