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秋分の日特別企画のトリは、今期と第1期のあいだにリリースされていたOVA版。買ってからもう十数回ぐらい繰り返し観てますが、折角なのでこれの感想も追加してみる。手許にあるのは限定版ですが、amazonではユーズドしかないようなのでリンクは通常版で。
夏休み、なかなか遊びに行けなかったひだまり荘の4人組は、帰省する前に思い切ってプールに赴く。トンカチかノコギリか何かのゆのも、泳げないなりに楽しむのだが……(8月11日)/冬の朝、登校したヒロの靴箱にラヴレターが。相手はいったい誰なのか、ヒロはどう返事をするのか、他の面々は気が気でない。特に沙英の動揺は著しく……(11月27日)
いずれも原作を読んで、これを映像化しないのはもったいない、と思っていたエピソード。原作における他のエピソードを混ぜつつ、オリジナルで日常部分を継ぎ足してまとめる、というやり方は完璧に確立されていますが、作業日程に余裕があったからなのか、完成度の高い今期の通常エピソードと較べても工夫や遊びが多い。
8月11日のほうはプールに行く話ですので、珍しいお色気回……になるかと思いきや、4人組は基本的に言動が色っぽくないし男っ気もなければ当然色気など出しようもなく。だからこそTVシリーズ同様のゆったりとした空気が持続しています。むしろこの8月11日篇で注目すべきは、やたら出まくる吉野屋先生と、考えがたいくらい色っぽい大家さんでしょう。そもそも妙に若すぎる大家さんですが、ここまで色っぽくていいのか。そして妙にツボを弁えた立ち回りが素敵すぎでした。ただ、4人組もアイキャッチでけっこうお色気は補充していたりする。
11月27日は、やはりこの作品では珍しい恋愛絡みの話……というより、『ひだまりスケッチ』のなかで恋愛の要素があまり絡まない理由を自ら説明しているようなエピソード。みっともないぐらい動揺している沙英と、やっぱり自分のことに置き換えて考え込んでしまうゆの、そして相変わらず底意が知れない宮子、という具合に主要キャラの立ち位置をきちんと示しながら、ついでに夏目や吉野屋先生にも活躍の場を与えている親切設計。特に夏目の言動は、先日放送された7月7日のエピソードと並べてみると興味深い。沙英が本気で落ちこんでいたらこーいうツッコミはしないわけだ。
しかしこの回で注目すべきは、人智を超える活躍をしているうめ先生でしょう。原作準拠の学校内でのエピソードのあと、ヒロの部屋にて語り合っている場面で、あちこちに出没しているうめ先生そのものが見所です。テレビの中に入ってもある意味驚くことじゃないが、勝手に冷蔵庫を開けているのは止めろよ。
今のところ、『ひだまりスケッチ』シリーズの正式な映像ソフトとして所有しているのがこれだけなので、BGV代わりにひたすら回しまくっています。故に、現行シリーズのDVD第1巻が楽しみで仕方ないのでした――たとえ地上波放送をすべてハイビジョンで録画していても、だ。何せ地上波は画面が4:3で、DVDは16:9だし!*1
*1:客観的に言い訳になっていないことは承知してます。
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