変則的ハシゴふたたび(試写会含む)。

 つい最近、いちどやったばかりですが、本日も訳あって映画のハシゴを変則的にしてきました。

 まずは午前中。少し作業を進めた上で電車にて六本木に赴き鑑賞したのは、ジョゼ・サラマーゴの傑作を『ナイロビの蜂』のフェルナンド・メイレレス監督が映像化した、全人類が失明するという悪夢の世界を描いた戦慄のドラマブラインドネス』(GAGA Communications・配給)。せっかくきちんと原作を予習して、その内容に圧倒されていただけに、ちゃんと劇場で観てやろう、と身構えていたのですが、なかなかタイミングが合わず見送っているうちに、どうやら今日あたりでほとんど上映が終了になってしまうと知り、慌てて馳せ参じた次第。出来はというと……正直、原作の驚異的なインパクトには及んでいない、という印象ながら、けれど映像化としては完璧な仕上がりでした。映画的な工夫もあったし。

 いつも立ち寄るラーメン屋にて昼食を摂ったあと、いったん家へ舞い戻る。仮眠を取って、また軽く用事を片付けたあと、ふたたび出発。某氏と落ち合って、今度は有楽町へ。

 2本目は試写会、ビックカメラの上階に入っているよみうりホールが会場なので、当然のように早めに現地入りしてお買い物……のつもりが、何故か私ではなく同行の某氏だけが財布を軽くしているのでした。だって、欲しかったものが見事にないんだもの。

 ともあれ試写会として鑑賞した作品は、『裏切り者』のジェームズ・グレイ監督作品、警官一家に生まれながらアンダーグラウンドに落ちていた男が、ある事件を契機に変貌を遂げていく様をシリアスに描いたアンダーカヴァー』(MOVIE-EYE・配給)。前作もそんな感じだったのですが、沈鬱なトーンと解り易い人物配置ゆえに地味な印象が強い。しかし映像的な工夫の施された場面が多く、かつ味わいのある心理描写に優れた、渋めの良作です。

 ちなみに『ブラインドネス』が、今年私が劇場で鑑賞した正味100作目になりました。目標は達成したのであとはのんびりー……といきたいところですが、この時期に観たいものが溜まってしまったため、ギリギリまでやりくりして拾っていく予定です。実は明日にもまた一本、終わる作品があるんですが……さすがに2日連続はきついかなあ。

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