先月末、子供たちの春休みに合わせたらしく、行きつけの蕎麦屋がずーっと休みでして、食べたいのに開いていない、と悶々とした気分を味わい続けてました。今週に入ってたまらなくなり、天気とか予定とか色々と都合を考えた結果、今日行くほかない、と結論、朝からお出かけしました――その前に映画を1本観るために。私にとってはすっかりセットなのです。
ちょうど春休みのど真ん中ということもあるのでしょう、劇場は親子連れがとても多い。私のお目当ての作品も、話では若い女性の評価が高い、ということでしたが、親子連ればかりでした。しかし元ネタは私より上の世代の作品ですから、こないだの『プリキュアオールスターズDX』ほどの照れはありませんでした。
という振りでだいたい察しはついたでしょうが、本日鑑賞したのは、竜の子プロダクションが誇る人気アニメを、三池崇史監督のもと、その精神にとても忠実に実写化した娯楽大作『ヤッターマン』(松竹×日活・配給)。
配役の時点で不満をまったく感じなかったので大丈夫だろう、とは思ってましたが、もう素晴らしい出来映え。あのアニメの手触りを、実写として完璧に再現しています。世間的には深田恭子演じるドロンジョが大評判ですが、他のキャラクターにしても役割をわきまえた活躍ぶりを示していて、本当に気持ちいい。原作のユルさまで再現しているので、妙に整合性の悪いところとかが残り、その点は個人的に認めちゃいけないんじゃないかなー、とも思うのですが、他は文句のつけようがありません。
ただ、果たして子供が観て面白いものなのか、それ以前に子供に見せていいもんか、という疑問は残ります。思考回路が中二とオヤジのミックスなので、けっこーエロネタが多いのです。徹底しているのは、本篇上映直前の予告編、普通は本篇フィルムの冒頭に仕込んである、つまりは配給会社一押しの新作を紹介するべき枠で、『おっぱいバレー』を選んでいること。素晴らしいチョイスに、本篇鑑賞後改めて唸ってしまいました。
その後、行きつけの蕎麦屋に赴いたのですが、普段うどんを注文するのが常の私を見て、店のお姉ちゃんがひと言「うどん、今日ないんです」――昨日まで休んでいたため、仕込みが間に合わなかったんだそうで。まあ、好みでうどんばかり食べているだけで、蕎麦も美味しいのは十分承知してますから、今日は素直に蕎麦をいただきました。すっかりうどんを食べる気になっていたので、胃が若干納得してませんでしたが。
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