心臓移植後、母親が自宅に設置した無菌室に半年も半ば監禁状態となっていた少女が、アレルギー発作を起こした。ハウス医師は当初、恋人の青年が服用していたペニシリンを、精液を経由して飲んだためのショック症状だと推定したが、しかしアナフィラキシー・ショックの治療後も少女は心臓発作を起こし、恢復しない。いったい何が少女を蝕んでいるのか……？
なんとなく第15話と通じる内容になってます。他の医師たちはさておき、ハウス医師はひたすらアレルギーの原因を探っている。しかしなかなか判明せず、とうとう患者の両親の信頼も失い、ついにはものすごーい状況で“犯人捜し”を迫られる羽目になる、とまるでサスペンスのような成り行きです。しかしクライマックスの絵は悪い冗談にしか見えませんけれど。こんなシーンを最高潮に持ってくることが出来るのは、医療を題材にしたミステリならでは、と言えるかも知れません。
毎度ながら病の原因探しの過程もスリリングで見応えがありますが、今回はハウス医師とウィルソン医師の友情にまつわる話が面白い。一見、ウィルソン医師をからかっているかのように見えて、そこにもちゃんと狙いがあるあたりが――そしてその狙いでさえ実はまやかしで、出来るだけ長いことこのからかい甲斐のある友人をそばに置いておきたい、と思っているだけとも取れるのが。対するウィルソン医師も、長年この変人と付き合っているだけあって、あり得ない反応を見せます。こっちの最後の絵も、やっぱり悪い冗談にしか見えませんでした。
……さて、今夜もまた２本立て放映ですよ。
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