カトリーナで母と家を失い、長年存在を知らなかった父に引き取られる途中の飛行機の中で心停止寸前の状態に陥った少女。しかし梗塞ではない、という奇妙な症状を呈している。ハウス医師は、父親と名指しされた男が旧友だったこともあって、少女が彼の娘ではない可能性も視野に入れて検査を行うが……
フォアマン医師に関する話を引きずるのかと思いきや、まだ万全ではないもののフォアマン医師はほぼ復帰、代わりにカディ医師のある“秘密”と並行して患者の診察が進むかたちになってます。カディ相手だと、互いに皮肉で切り返す感じになり、部下相手のようなギスギスしたやり取りとならない分、診察の難しさに焦点が合い、ちょっと初期のようなテイストが感じられる。
相変わらずハウス医師のやり方は強引かつ人を人とも思わぬような手段が目立ちますが、その底にある彼らしい優しさが透けて見えるのも久しぶりです。この男が嘘を暴こうとするのはあくまで治療のためであり、それが当人のためになるか否かを判断したうえで選び、あるいは選ばせる。憎まれても、苦しみを背負って他人を救う道を考えるこの男はやはり“医者”なのだと実感できます。前シリーズ最終回手前のエピソードと較べるとちょっとインパクトに欠きますが、それでもクライマックスを控えた極限の空気を湛えた、好エピソードでした。
そして来週はいよいよシーズン2最終回。……DVD-BOXの宣伝のせいで何が起きるか解ってしまっているんですが、それでも最後を飾る“謎”が楽しみなような、残念なような。やはりすぐにシーズン3の地上波放映とはならず、別のドラマ、しかもシーズン2が後番組となるようなので、ほんとーに翌週からしばらくは、DVD-BOXを火曜深夜に鑑賞していこうかしら。
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