レンタルDVD鑑賞日記その118。

 こないだの『ほんとにあった!呪いのビデオ39』と一緒に借りてきた、ジョニー・トー監督2004年の作品。失態を補うべく、犯人逮捕の瞬間を華々しく報道させようとした警察と、その網を巧みにかいくぐる犯人との攻防を描いたアクション・サスペンス。

 アイディア自体はすごく面白いですし、見せ方の凝りようはさすがジョニー・トー監督という趣。先読みの出来ない作りも秀逸なものの、最後の展開で方向性が狂ってしまったように見えるのが惜しい。実際にはちゃんと心理的伏線は張ってありますし、とてもジョニー・トー監督らしい締め括りなのですが、“マスメディアを利用したイメージ戦略”というどぎつさを活かした結末ではないために、ピントがずれているように思えるのです。観ているあいだは面白いのですが、ジョニー・トー監督の作品としては少し落ちる印象。いや、ほんとに面白かったんですけど。他の作品では割りを食いがちだったニック・チョンが執念の刑事に扮して大活躍しているのも嬉しい。

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