『80年代ノスタルジア』を観るべく、夕方から神保町シアターへ。今日は観たいものが2本かかるのですが、今日の体調で2本立てにしてしまうと気力が保たない、何より帰ってから作業が出来ない、と思ったので、16時30分開映の1本だけに絞りました。
本日の作品は、『おくりびと』の滝田洋二郎監督が初めて撮影した一般映画であり、あの内田裕也が企画・脚本・主演を兼任、当時のマスメディアの一面を諷刺たっぷりに切り取った『コミック雑誌なんかいらない!』。ぼんやりと評判を耳にしていて気になっていた作品だったので、いい機会だから、と観てきた次第。
言ってみれば80年代半ばの芸能界のパノラマ。いちおうリアルタイムで触れていた世代ですから、いちいち覚えのある人物やシチュエーションが出て来て私は愉しかったのですが、知識がないと充分に理解できないかも。ただ、全篇を貫く主題や、序盤の一見散漫とした描写が、最後に痛烈な皮肉となって結実する趣向はしっかりしていて、いまでも説得力を備えている。風化する危険をまったく顧みていない分、現時点では割り引いて評したいのですが、風俗資料としても残る1本かも。……それにしても、たった26年でずいぶん出演者がたくさん死んでいる印象です。内田裕也と一緒に脚本を担当した高木功も早逝してるし。
これでスタンプが貯まり、1回無料になります。当初は今日、ハシゴをするときに使うつもりでいましたが後日に回します――ただ、『80年代ノスタルジア』の残りのスケジュールはすべて、私にとってはちょっと微妙で、行くタイミングが掴めない可能性が高い。ここのスタンプカードは貯まってから2ヶ月しか使えないので、次か、せいぜい次の次の特集までしか保たない。観るものあるかな〜、と思って調べてみると……意外とありました。というわけで、今週中でなくとも、近いうちにまた訪れます。
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