TOHOシネマズのフリーパスを発行して1週間、まだ3本しか観ていないタイミングで、あえてユナイテッド・シネマ豊洲へと足を運ぶのは、ジェイソン・ステイサムの新作が公開されたからです。ユナイテッド・シネマ豊洲にステイサムのファンがいるのか、それとも成り行きでそうなったのか、気づけば私もステイサム作品はここで観る、というルールを自分に課すようになってました。調べてみたら、私がここでステイサムを鑑賞するのは10本目でした。実に1/3以上だぞ。
出かける時は曇っている程度でしたが、予報では早いうちから雨の気配がある、とのことだったので、大事を取って電車にて移動。
今年は3作品の日本公開が決定しているステイサム、その先陣を切る本日の作品は、『イースタン・プロミス』の脚本家スティーヴン・ナイトの初監督作、トラウマを抱えた元傭兵がロンドンのアンダーグラウンドで自らの罪と対峙するハードボイルド・アクション『ハミングバード』(Showgate配給)。これ、実は2012年に完成していて、なかなか日本での公開が決まらずにヤキモキしていたので、私にとっては待望の1本でした――そしてきっと豊洲がかけてくれるだろう、と信じていた。
どちらかというとアクションは抑えめで、戦うことを徹底的に仕込まれた男が、自らの能力や過去の罪とどう向き合うか、に焦点を絞って描かれた、まさしくハードボイルドと呼びたい作品。私がステイサムを高く買っているのは、自分の俳優としてのイメージを否定することなく活かしているからこそなんですが、本篇はそんな中で看過されがちだった、役者としての存在感に着目しているのがいい。彼の持つ、マッチョだけどそれ故の脆さ、繊細さのある男の魅力が極限まで引き出されています。当人も語る通り、多面的な主人公の人物像を、ステイサム自身も珍しく幅のある演技でうまくこなしていて、ずっと彼を評価してきた者としては実に嬉しい1本でした。
鑑賞後、同じ施設のなかの本屋でちょっと探しものをして、それから帰宅。久しぶりに少し遠い駅を使い、長い距離の乗り継ぎをこなし、そして帰りは、家に昼食が用意してあるから何も口にせずに歩く、なんてことをやったせいで、我が家に辿り着いたときには思いのほか疲労困憊となってました。やっぱり、移動距離が長いときや、帰りがちょっと遅くなる場合は、途中で栄養補給が必要だわ。
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