新耳袋百、のついでに映画を1本。

 まずは昨日、更新のあとの話から。

 作業は諸々山積み、映画感想も一向に片付かないなかで、しかし観たい映画はたくさん封切られ、油断している間に打ち切られてしまう。出かける機会があるなら逃すべきではない。前夜からスケジュールとにらめっこし、さんざん頭を悩ませ、とりあえずこの1本、とどうにか絞りこんで、陽が落ちた頃合いに出立。

 新宿入りして訪れたのは、シネマート新宿。同じビルにある角川シネマ新宿には1回来ましたが、こっちは今年初めてです。鑑賞したのは、超能力研究部の3人』(BS-TBS配給)……乃木坂46の選抜3名が、同題映画の撮影を通して女優として開眼していく過程を、リハーサルや撮影の模様、それにメイキング映像を絡めた体裁で描き出した、風変わりなフェイク・ドキュメンタリーです。バナナマンのファンだったから、彼らが司会をしているという理由で彼女たちの番組を見始め、遂に映画まで観に来てしまいました。

 乃木坂に対する関心もさりながら、映画としての発想が大変私好みだったので鑑賞したのですが、手法が“映画に出るアイドル”というものの魅力を全面的に引き出していて実に見事。序盤は「もっと普通に本篇見せてくれんかな」という気もするんですが、いつの間にか映画の撮影と共に苦悩や素を覗かせ、最後には女優としての顔を見せるアイドルの姿に惹かれてしまう。エンドロールで、撮影パートの“登場人物”も大半が役者だと明かされて驚くぐらいのリアリティがある秀作でした……ただ、観終わってみると、アイドルたちの葛藤以上に、中盤の秋元真夏のキスシーンを巡るスタッフ間のやり取りが強烈に記憶に残ってしまっているのはちとまずかった。あのくだり面白すぎだ。

 鑑賞後、本番のイベントまでまだ2時間以上ありますが、映画を観るのは控えました……宿題まだまだたくさん残ってるし。ファストフードで食事を摂りつつ感想のメモを取ったりして時間を潰し、それから会場へ……とりあえず、もうだいたい外観が露わになってきた新宿東宝ビルの、たぶんゴジラの頭が隠れているあたりをあっちこっちのアングルから撮影して、残りの時間を消化してきました。

新耳袋100看板。 さて、いよいよ新耳袋トークライブ、大台突入の100回目です。

 観客も加わっての百物語、という大きなイベントは前回消化してしまったので、今回はこのイベントでも特に縁の深い3名のかたが登壇して、想い出を語ったり、新耳袋ライブの歴史を総括する形で進行。最初の登壇者は……名前をお出ししていいのか聴いた覚えがないのでとりあえず言及は避けて、2人目は前回やむなく欠席した田野辺尚人キャップです。最近は殴り込みチームも分解状態で、このイベント自体にご無沙汰ですが、新耳袋の映像面から総括する、という意味ではやっぱり重要な方です。話の中でやっぱり危ない言及もあったりしますが、映像畑の方による新耳袋の評価は興味深いものがありました。

 続いて招かれたのは、声優の茶風林氏です。もともとは一般客として参加、ある時点から交流が始まり、7年前に茶風林氏の企画でスタートした『怪し会』はいまや新耳袋から始まる木原浩勝氏の関連イベントとしてとても大きなものになってます。そういう方だけに、ちょっとファン寄りでありながら、“怪談”というものを役者の観点から捉えた話はこちらも興味深かった。それにしても、このイベントで初めて登壇されたときには既に『ちびまる子ちゃん』『名探偵コナン』という国民的アニメにレギュラーを持つ方でしたが、まさかこの時期に“日本のお父さん”とまで呼べるキャラクターにまで就任するとは思ってませんでした、ほんとに。

 最後に木原氏が残り、ちょこっとだけ新作の怪談をお披露目。既に来年に向けて準備は着々と進んでいるとのことで、短めの話ばかりながらも充実した内容でした……ただ、そのうち幾つかは新耳袋の携帯サイトに書き下ろしで掲載済で、もう知っていた観客も多かったんじゃなかろーか。まあ、内容は確かでしたし、とっておきの小さなエピソードもあったので、充実していたことに変わりはない。

 イベントの締めくくりは抽選会でした。リピーター率が9割に達する異常なイベントなので、来年は年間パスを発行する、という試みが始まったのです。しかし、みんな年間パスだと色々差し障りがあるので、1度に支払うのはちょっとお高めの価格に設定しながら、特別なお土産や先行して入場出来るなどの特典つきで、30名に限定して販売する、という形にし、希望者は入場時に配布されたチラシに必要事項を記入してボックスに入れておく、という段取りで抽選が行われたのです。たぶん希望者たくさんいるだろうけど、まあ試しに応募してみるか、と私も投函しておきました。

 ……当選しました。

 年末に思いがけず出費が嵩む形になりましたが、他の特典を考慮せずとも、週末にローソンに張り付いてチケットを購入し、当日急いで座席を確保する、というやり取りがなくなるだけでもものすごーく嬉しい。同時に、早くも来年6日分のスケジュールが埋まってしまったわけですが、まあもともとここしばらくずーっと参加継続してたしね!

 というわけで私は、百回を超えても変わらず参加し続けます。少なくとも来年いっぱいは、元気でいる限り通います……つくづく、ここにtOHOシネマズが進出してくれるのが有り難いなー。

コメント

タイトルとURLをコピーしました