このところ、楽しみにしていた映画を封切りで押さえることも出来ずにおりました。ようやく心身共にちょっと余裕が出てきたので、今日はさすがに、と思い、実は一昨日の時点で、訪れたTOHOシネマズ日本橋にてチケットは確保してありました。
雪が降る、という予報が出ていたことは承知のうえだったのです。ただ、うっすらとはいえ、積もるまでになるとは思っていなかった。覚悟してましたから、電車で出かけたんですが、いつものように神田駅で降りて徒歩で向かうと、途中の足許が不安だったので、渋々地下鉄も利用して移動。TOHOシネマズ日本橋が入っているコレド室町は地下鉄の三越前駅から直通になっているので、なるべく外気に触れずに移動したい、というときには便利……ただ、ふだん自転車で行き来しているところに、電車を乗り継いでいくことの“無駄”感はどーしても拭えませんが。
本日鑑賞してきた封切り作品は、リドリー・スコット監督が自身最大の制作費を投じて完成させた、旧約聖書の“出エジプト記”を土台とするスペクタクル『エクソダス:神と王(3D・字幕)』(20世紀フォックス配給)。
セットとロケ、それにCGも加えて完成させた、伝説をモチーフとするスペクタクル、というのはじつはありそうでそんなに撮られていない。まして監督がリドリー・スコットですから、わざわざ劇場で、しかも3Dで観る価値はある、と期待をかけてました。その意味では文句なし。
ただ、ネットで散見される評がいまひとつ振るわないのも理解は出来る。けっこうモーゼや、奇跡の捉え方が微妙なのです。私はこういう解釈も面白いし意味はある、と思うんですが、理性と神秘性、狂気の中庸を行くような解釈はけっこう受け止め方が難しい。また、ドラマの積み上げは着実ではあるんですが、そこに際だったフレーズやエピソードが、人物の中になかったのが残念。葛藤は凄まじいんですが、結局は“神の御業”に収まってしまってるのです――そうする以外にどうすりゃいいんだ、という気もしますが。
しかしやっぱり、様々な構造物が築かれているさなかのエジプトの姿に原始的な戦闘、あの海が割れるシーンのヴィジュアルがしっかりと描かれている点で、映画館で鑑賞する意義は充分にある作品でした。
鑑賞後、その辺で昼食を摂ろう、と思い、出てみると既に雪から雨に変わっている。うっすらと積もってはいますが足許を危ぶむほどじゃない。これなら行ける、と思い立って、神田駅を越え、淡路町駅近くにあるラーメン屋まで徒歩で赴きました。
この店、前に2、3回訪れていて、好きなんですけれど、ずっと人気店で、昼間はだいたい行列が出来ている。こちらに並ぶ気力がないと立ち寄ることが出来なかったのです。しかし今日はこの陽気で客足は恐らく鈍いだろうし、映画が終わったのが13時過ぎですから、普通の勤めのひとはもう食事が済んでいる頃合いです。そんな根拠で狙っていったら、案の定、並ぶこともなくスムーズに入店できました。
久々の味をゆっくりと堪能したあとは、神田駅ではなく、秋葉原駅まで歩いて行ってから電車に乗り帰宅。行きは寒さを避けて行動したくせに、帰りはけっこうしっかり歩いてしまった。
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