新宿ピカデリー8周年記念ブルース・リー特集上映。

 2日連続での映画鑑賞です。この夏は新宿ピカデリーが8周年を記念して、いくつか記念企画を仕掛けているらしい。その一環で、ブルース・リー出演作を連日上映していたので、こりゃ1本くらい観ておかないと、と思い、火曜日の回をチョイスしました。きのうよりも過ごしやすい陽気ですが、そのぶん雨の危険もあるので、移動は電車です。

 本日の作品は、ブルース・リー唯一の完全な監督作品、ローマを舞台に、レストランを狙うマフィアと戦う『ドラゴンへの道』(東映初公開時配給)

 これを観ると、先行する2作品に対してブルース・リーが抱いていた不満が透き見える気がします。復讐劇の要素はなく、人殺しも控えている。序盤からユーモアをちりばめ、クライマックスに至ってもちょっとしたくすぐりと、武術を嗜む者への敬意も窺える。ブルース・リー自身が手掛けたという脚本はかなり雑で、展開はツッコミどころだらけなんですが、緩急も効かせたアクション描写の魅力が充分すぎるくらいにそれを補ってます。チャック・ノリスコロッセオで繰り広げる死闘は、ちょっとしたお遊びや映像表現なども含めて、確かに名勝負。あと、『ドラゴン 怒りの鉄拳』やジャッキー出演作にも登場するノラ・ミャオが、たぶんいちばん魅力的に撮られている作品だ、という点も特筆しておきたい。少なくとも私が観たなかではいちばん可愛かった。

 ちなみにこの特集上映は木曜日まで続いております。作品は曜日によって異なっていますので、気になる方は確認のうえ劇場に足を運んでいただければ、と。

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