どうして初日に観に来たのか?

 ――それは、11月のスケジュールの都合上、余裕が出来るのを待っていたら、観逃す恐れがあったからです。

 そう悟ったらあとは早い。ちょうどユナイテッド・シネマのポイントが貯まっていたので、ネットでチケットを確保、俄雨の可能性を考慮して、電車にて豊洲へ移動。さすがに土用初日、という条件だと、劇場には親子連れも多い……居たたまれない気分になりつつも、私だって楽しみにしてるんだし、本当にしばらく余裕がなさそうなので勘弁してもらおう、と開き直ることにしました。

 というわけで珍しく封切り当日に鑑賞した今日の作品は、魔法つかいプリキュア! 奇跡の変身! キュアモフルン!』(東映配給)です。

 タイトルで何をやりたいのかが既に明白、という大胆なことをしてますが、しかしこれが思っていた以上に面白い。大人なら序盤で、どういう構造でモフルンがプリキュアになるのか、だいたい察しはつくのですが、そこまでの手順をしっかり組み立ててある。願いごとを訊ねられても思い浮かばないみらいと、願いが叶うというのに、特に希望はないモフルン、それぞれの困惑を軸に、襲いかかる危機を通して描き出されるプリキュア達とモフルンとの友情。いつもに比べてテンポが遅いようにも思えますが、しかしその実、とてもしっかり物語が組み立てられているので、尺に対して充実感が著しく、クライマックスのカタルシスも凄い。そうでなくても歴代プリキュアで最も衣裳が多いというのに、キュアモフルン、というこの映画限定のプリキュアも登場したことで、更にヴァリエーションも豊富でやたらと華やか。これまでにプリキュアシリーズが積み上げたものを存分に駆使した、シリーズでもトップクラスの出来映えだと思います。……ほんとーに親子連れがたくさんで気まずかったんですけど、早めに観ておいて良かったですよ。落ち着いたときにまだ上映してたらもう1回観てもいい。本気で。

 鑑賞後は、豊洲まで足を運んだらここで食事を摂る、と決めているラーメン屋で済ませて、まっすぐ帰宅……運動がてら、JRの路線があるところまで歩いてから電車に乗ろうか、とも考えたんですが、どうやっても1時間くらいかかるのでやめました。

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