TOHOシネマズ系列ではたまに、全国一斉で試写会を行うことがあります。折に触れ私も応募していたのですが、今回それが初めて当選したので行って参りました。劇場は、すっかり馴染みの西新井。
通常のシネコンの設備を使っているため、予め試写状をチケットカウンターにて座席指定券と引き換える必要がある、とのことなので、行きつけの蕎麦屋に昼食を摂りにいくついでに、いっそのこと普通の映画もその前に観てしまえ、と本日も映画鑑賞へ。……1月にアクセルを踏み込んだまま、緩めきれていない感じ。
鑑賞したのは、ドイツ映画をリメイクした、余命僅かの男と少女とが海を目指す青春ロード・ムービー『ヘブンズ・ドア』(Asmik Ace・配給)。予告編を観て気になっていたのでチェックしておいて、今日何を観るか考えるときにネットの評判を確かめたらあんまり芳しくなかったもので、どんなものやら、と身構えて観たのですが……そんなに悪くはない。ただ、不評も理解できる。主人公ふたりを追う側の行動にいちいちリアリティがないのです。しかし基本的にはファンタジーとして作っているし、雰囲気があって主題にはブレがないので、私はけっこう楽しみました。傑作ではないけど、味のある作品。
昼食を摂り、いったん帰って感想をある程度仕上げてから、ふたたび西新井へ。鑑賞したのは『ムーランルージュ!』のバズ・ラーマン監督久々の新作、第二次世界大戦前後、その価値観が大きく変貌していったころのオーストラリアを舞台にした壮大なドラマ『オーストラリア』(20世紀フォックス・配給)。こちらは往年の映画の香気を湛えた傑作でした。ロマンスあり、冒険あり、そしてドラマとしての奥行きもある。こういうのを照れもなく、完璧に仕立ててしまうのがバズ・ラーマン監督の才能でしょう。
とても面白かったのですが、如何せん長い。長いのに開映が20時だったので、終わったときに時計を見たら22時47分というとんでもない数字が。観ていて飽きることはないのですが、でも時間に余裕を作る必要はありそうです――っていうか今月に入って私が観てる映画、なんかやたら長い作品ばっかりなんだが。
ちなみにこれで今月も鑑賞本数がふた桁を超えました。少しペースを落とすはずが、たまたま観たい作品が集中していたばかりにこんなことに。来週はさすがに抑えたい……抑えたい、んだけど……。
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