本日の見出し

　きのうわざわざ予告しておきながら突如中島みゆき『LOVERS ONLY』を引用する、という卓袱台返しを繰り出そうかと一瞬思いましたが、真っ当にこっちを選びました。昨年の紅白で歌われ物議を醸したという、近年の楽曲のなかで最もとんがったメッセージ・ソング。しかしこの主題そのものは『前夜（桃花鳥）』でも歌われていたものなので、ファンにとってはさほど驚くに値しなかったんですけど。強いて言うなら、『前夜』は歌詞に出てくる背景があまりに古びてしまったため、再度膨らませる必要があったのだろう、というだけで*1。実のところクリスマスは個人の安寧と世界の不幸とを対比させるための素材に過ぎず、だからこそ日本人にはこの歌が重く響くのでしょう。その点、快心の一曲であったことは間違いない。