きのうは早めに軽く告知だけアップして更新を止めてしまいました。理由は、いつもの徹夜イベントのついでに観る作品が、18時30分スタートなので、仮眠から起きるのにまごついたら更新する余裕がなくなりそうだったから、でした。まあ実際にはちゃんと想定していたとおりの時間に目が醒めて、余裕を持って新宿に到着、チケットを確保してからちょこっと買い物をすることも出来たのですが。
訪れたのは、角川シネマ新宿。現在ここでは、市川雷蔵の映画デビュー60周年を記念し、“雷蔵祭 初恋”という企画上映を実施しています。新たにデジタルリマスターされたものも含め46作品を1日4本ずつ、毎回作品を入れ換えてかけるもので、最近“濡れ髪”シリーズから少しずつ手をつけていた私は、折角なので1回ぐらいは観ておきたい、と思っていたのです。どーせ新宿に来るなら、これを拾っておこう、と思ったのですが、メインターゲットとなる年齢層を考慮してか、レイトショーの枠はないので、深夜イベント目当てとしては早い時間に訪れたわけ。
というわけで、私にとってスクリーンでの雷蔵初体験となった作品は、日本で初めて本格的にスパイを養成した部署で、士官候補生たちが経験する事件や悲劇を描いた『陸軍中野学校』(大映初公開時配給)。
私が観てきた“濡れ髪”シリーズとはうって変わって寡黙でシリアス、重厚なムードが漂う、堂々たるスパイ映画。日本らしい舞台と価値観、そしてスパイを育てるところから描く、という独自性が生む青春映画めいた雰囲気と、任務に携わる上での非情さが生むドライな味わいが秀逸。“濡れ髪”シリーズの主人公とは対照的な人物を、決して大きくない動きで見事に表現する雷蔵も格好いい。今回、この映画祭でそんなに色々と観に来るつもりはなく、マイペースで追うつもりでしたが、あと何本か来場して鑑賞しようかしら、という気になってます……余裕があればね。
時間的にはもう1本、別の作品を観られるくらいだったんですが、あんまり気乗りがしなかったので、夕食がてらファミレスに入って、映画感想のファイルの準備をしたりして時間を潰しました。
いよいよ次回は99回目、封印していた百物語が催されます。参加者自らも話をお披露目することになっていますが、足りない分は木原氏が埋める、ということになっているので、今回も抑え気味――というわけではなく、別種の“怖い話”が相次いで、なかなか本題に入れなかったせいもあるのですけど。毎度ながらこの辺の話は書けませんが、念を押されたので、ぷら@ほーむに木原氏原作の怪談BL漫画『S×Mぷらす執事』連載中、最新話は衝撃の結末が待っているそーです、とだけは触れておく。
それでも後半はいちおう怪談……といいつつ、大半は次回に控えた百物語の作法とその意図についての解説がほとんどでした。如何せん、百物語を実際に行う上では色々と心がけねばならないことがあるのでそれも仕方ない。私も無事にチケットが取れれば、何とか話を拾って披露したい、と目論んでいたりするので、無視は出来ませぬ。
ひととおり説明が済んだあとで、ちょっと長めのエピソード。最近の木原氏としてはなかなかに重たい内容ですが、どっちかというと違う種類の怖さに偏りがちだった今回に採り上げるには却っていい匙加減だったかも知れません。
そんなわけで、無事に98回目も終了。次は10月です――ちゃんとチケット確保せんとなー。
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